研究課題/領域番号 |
23K12633
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
野原 康弘 宇都宮大学, 地域デザイン科学部, コーディネーター (80833053)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 食料支援 / フードバンク / 子ども食堂 / 生活困窮者支援 |
研究実績の概要 |
1つのフードバンクを対象として、相談案件の分析を行った。2021年度内の年間の相談件数のうち精神疾患と関連を持つ相談は542件中94件(17.3%)であった。50代が39.4%、40代が21.3%、30代が18.1%、20代が6.4%であった。94件中55件(58.5%)はCOVID-19パンデミックの影響による失業や収入減を要因としていなかった。金銭管理能力の欠如、精神疾患による就業意欲の欠如、就業機会の欠如などが生活困窮の要因となっていた。精神疾患に関連するケースは次の通り。PTSDと重度のアトピーにより就業機会を失い困窮しているケース、精神疾患を持つカップルが共依存の関係にありながら困窮に至るケース、適応障害により就業機会が限られ困窮に至るケースなどである。そうしたケースを扱う課題として、精神疾患への対応方法、伴奏支援の限界、行政・社会福祉協議会との情報共有の障壁が浮き彫りとなった。日本の精神疾患の有病率の推移を考えると、精神疾患と生活困窮とが関連したケースが増えていくことが推察される。当成果に関しては国際学会にて発表を行った。 フードバンク・フードパントリー・子ども食堂のデータベース構築を行った。今後、当該データと地理情報データを用いて各拠点の立地分析を進め、食糧支援拠点立地の偏在やアクセシビリティ、建物の老朽化の影響などを評価することで食料支援拠点の持続可能性について検討する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
全国のフードバンク等の食料支援拠点へのアンケート・ヒアリング調査の実施に遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
フードバンク等の食料支援拠点の立地分析を行い、全国の拠点立地の動向と持続可能性について検討する。個々の拠点へのヒアリングを通じて生活困窮者支援の課題を整理し、全国的なアンケート調査を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
全国的なアンケート調査が未実施のため。
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