研究課題/領域番号 |
23K12677
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研究機関 | 社会福祉法人東北福祉会認知症介護研究・研修仙台センター(研究部、研修部) |
研究代表者 |
森下 久美 社会福祉法人東北福祉会認知症介護研究・研修仙台センター(研究部、研修部), 研究部, 専任研究員 (50822772)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 認知症 / 認知機能障害 / 就労 / 就業 / シルバー人材センター / 高齢者 |
研究実績の概要 |
2023年度は、①対象とするシルバー人材センター(以下SC)の選定と②アンケート票内容の検討を行った。 ①対象とするSCの選定 宮城県内A市SCから調査協力の同意が得られ、SCに会員登録する高齢者(以下会員)全数(約3,000名)を対象とするアンケート調査を2024年度に実施予定である。調査計画の検討にあたり、A市SC事務局職員と3回の打ち合わせを実施し、現状の会員の健康管理状況や、会員の認知症への意識等についてヒアリングを行った。結果、認知機能の低下から就業実施の安全性が危ぶまれる会員が一定数いること、仕事の発注者である一般高齢者で認知症が疑われる者がおり、会員が対応に苦慮するケースがあることが確認された。以上から、当初計画(認知機能低下が認められる会員の就業継続の関連要因の検討と会員間での支援事例の整理)に加え、会員が地域の見守り役として果たす役割に注目し、地域において支援が必要な人や状況への気づきの経験をアンケート票に盛り込むこととした。 ②アンケート票内容の検討 アンケート票内容の検討のために、先行研究の収集と整理を行った。文献検索では、認知機能低下が認められる高年齢者の社会参加と、若年性認知症の者の就業をキーワードに含めた。先行研究の結果を参考に、就業状況(頻度、職種、作業要求度等)、健康状態(認知機能、運動機能、慢性疾患等)、ソーシャル・サポート(家族、同僚との関係性、支援の有無等)、認知症への態度、地域の異変への気づき等をアンケート票項目として選定した。最終的なアンケート票は、A市SC事務局職員および高齢者数名へのモニター調査を通じた回答しやすさ等の評価結果に基づき修正を行い、最終版を作成した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究代表者の転職のため、調査フィールドの新規開拓が必要となり、2023年度に予定していたアンケート調査を2024年度の実施に変更した。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、6~8月にアンケート調査と11月にインタビュー調査を実施予定である。2025年度は、アンケート票を用いた追跡調査および、専門家パネル会議の実施を行い、研究成果のとりまとめを行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度予定していたアンケート調査を実施できなかったためである。
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