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2023 年度 実施状況報告書

ポスト・コロナ期の生活協働モデル構築ー福島原発事故後の幼児の遊び環境回復を基にー

研究課題

研究課題/領域番号 23K12692
研究機関日本女子大学

研究代表者

佐藤 海帆  日本女子大学, 家政学部, 助教 (50825255)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2028-03-31
キーワード生活協働 / エンパワメント / 福島原発事故 / 子ども / 遊び環境
研究実績の概要

本研究は、人間生活を、家庭と社会の関わりから探求する家政学(生活経営学)の視点から、災害・危機に強い生活協働モデルを構築することを目的としている。
2023年度は、遊び環境に関する活動を行う複数の自治体・NPO・企業およびそのスタッフ(特に、相談支援担当)への面接調査を行い、 遊び環境の回復に向けての取り組みの実態について、子育て家庭の主体的な力を引き出す工夫を把握した。団体調査(2023年4 月~6月)では、遊びの方針や考え方、運営の変遷、提供主体の活動内容、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策、遊び場を利用する保護者の抱えるニーズの把握と運営へ反映する方法、問題点や課題、今後の展望などについて調査を行った。
その結果、屋内遊び場運営主体によっては、これまでに子育て家庭の支援に関わった経験を活かした独自の工夫(遊び場を通したアンケートや子育てについての相談支援)もみられ、「生活や人生をコントロールできる力を人々に与える」(宮本,2015)など子育て家庭のエンパワメントにつながる協働の可能性が示唆されてきており、今後も詳細に把握する必要がある。
それにより、生活当事者と社会的環境を整えるアクターの協働のなかで社会的環境づくりを行うことの可能性や災害に強い新たな生活資源を創出する要因を明らかにすることができ、生活と社会をつなぐ役割としてのエンパワメントのあるべき方向を導く重要な手がかりを得られた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2023年度は、遊び環境の回復に向けての取り組みの実態について、子育て家庭の主体的な力を引き出す工夫を把握した。
引き続き、2024年度は、遊び環境に関する活動を行う団体調査(2023年4月~6月)を行う予定である。
以上のように、おおむね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

これまでおおむね順調に進展していたため、2024年度も引き続き計画を遂行する。
2024年度においても、遊び環境に関する活動を行う複数の自治体・NPO・企業およびそのスタッフ(特に、相談支援担当)への面接調査を行い、遊び環境の回復に向けての取り組みの実態について、子育て家庭の主体的な力を引き出す工夫を把握する予定である。
なお、追加的な調査の実施については、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の状況を鑑み、必要に応じて調査方法の変更を検討する。
研究成果は、パンフレットや論文にまとめ、広く社会へ公表していく。

次年度使用額が生じた理由

2023年度に予定していた出張について、新型コロナウイルス感染症の影響により、県をまたぐ移動の方法を変更したためである。
その代替として、2024年度に実施予定の面接調査(文字起こし、報告書作成等を含む)や学会参加のための資金の一部として使用する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 子育て家庭の生活資源コントロールの可能性と課題-福島原発事故下での遊び環境獲得に向けて-2023

    • 著者名/発表者名
      佐藤海帆
    • 雑誌名

      日本家政学会誌

      巻: 74巻6号 ページ: 319-331

    • 査読あり
  • [学会発表] 福島原発事故から約10年にわたる幼児の屋外遊び環境の変化と回復に向けた課題2023

    • 著者名/発表者名
      佐藤海帆
    • 学会等名
      こども環境学会2023年大会(沖縄)

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公開日: 2024-12-25  

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