研究課題/領域番号 |
23K12798
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
長沼 祥太郎 九州大学, 未来人材育成機構, 講師 (40826096)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 学習理論 / GPT / 授業デザイン |
研究実績の概要 |
本研究では、次の3点を明らかにすることを目的としていた。(1)教育学の諸分野では、どのような概念理解の学習理論が提案されてきたか、(2)それらの学習理論はどのようなガイドマップとして整理することができるか、(3)学習理論ガイドマップを利用することで授業デザインはどのように変わるか。 これに対して、4年間の計画を以下の通り定めていた。令和5-6年度【研究1:複数分野における学習理論の整理】、令和7年度【研究2: 学習理論ガイドマップの提案】、令和8年度【研究3:学習理論ガイドマップの有用性と限界の検討】である。 この間、2023年にOpenAIがユーザーによるカスタム可能なGPTsという機能をリリースしたため、本研究における最終成果物であったガイドマップではなく、GPTを最終成果物として構想し直し、分野をSTEM分野に絞った上で、STEM Teaching and Learning Theory GPTの開発を行い、エキスパートによる評価を行った。すなわち、研究1-3までの研究をすでに部分的に行っていることになる。 この成果は、2024年6月にシンガポールで開催予定の国際学会であるInternational STEM Education Conferenceでの発表としてアクセプト済みである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
【研究実績の概要】で示した通り、4年かけて行う予定であった本研究において、研究1-3までの研究をすでに部分的に行っており、研究発表の予定もすでにある。また、最終的な成果物として、申請書執筆段階では構想していなかったGPTを見据えたこともあり、当初の計画以上に進展していると言える。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、デルファイ法等を用いて、それぞれの分野における固有の学習理論に関しての情報収集を徹底的に行う予定である。これらの結果集まった学習理論の情報をGPTに追加していくことで、現在は一部の分野(すなわちSTEM)にしか対応していないGPTを、特に人文社会科学系の分野の学習理論の知見を加えることで、より発展させる。
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次年度使用額が生じた理由 |
先に示した通り、GPTの登場により研究計画を変更したため、いくつか参加予定であった国内の学会への参加を見送った。よって、これらの学会にR6年度に参加するために使用予定である。
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