研究課題
知的障害のある子どもは自身の気持ちを言葉で表現することの難しさからメンタルヘルス上の困難を抱える傾向にあることが知られており、特別支援教育において予防的な対策を講じることは重要な課題の一つであると言える。特別支援教育現場においてストレスマネジメント教育の実践はあるものの、具体的な予防的支援・指導法について明らかになっていない現状がある。本研究では、特別支援教育における予防的介入としての知的障害児の援助希求スキル獲得を目指す支援・指導法のモデルを構築することを目的としている。初年度は、メンタルヘルス課題に関する文献調査を実施し教育における指導支援法について検討を行った。また、知的障害のある子どもの保護者を対象にインタビュー調査を実施した。現在、インタビュー調査の継続およびデータ解析を進めているところである。本調査の結果については、令和6年度の日本特殊教育学会第62回大会にて発表予定である。
3: やや遅れている
初年度は養育者の方へのインタビュー調査を実施したが、研究協力者が当初計画の人数を満たしておらず、データの収集を継続する必要があったため上記のように評価した。
令和6年度はインタビュー調査の解析を進めるとともに、養育者への質問紙調査を実施する予定であり調査項目の選定を進めている。また、特別支援学校教員を対象としたインタビュー調査を実施する予定である。
当初の計画より初年度のインタビュー実施件数が少なかったこと及び調査・解析に必要な物品の購入が最小限に留まったことが次年度使用額が生じた主な理由である。次年度は、解析に使用する物品の購入及び調査遂行における謝金等に使用する予定である。
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東京学芸大学紀要教育総合科学系
巻: 75 ページ: 273-278
医療と社会
巻: 33 ページ: 437-446
10.4091/iken.2023.002