本研究では,非医学系研究の倫理審査の内実を明らかにし,その課題や改善策を検討するとともに,研究倫理支援サービス(倫理審査と,その前段機能にあたる研究倫理コンサルテーション)に係る研究者ニーズを明らかにすることで,非医学系研究の倫理審査の質の向上に資する枠組みを構築することを目的として,①非医学系研究の倫理審査の内実についての実態把握,②研究倫理支援サービスに係る課題・研究者ニーズの導出,③非医学系研究の特質に応じた倫理審査の規準に係るknowledge setの作成,の3つの取り組みを行う。 2023年度については,①非医学系研究の倫理審査の内実についての実態把握,②研究倫理支援サービスに係る課題・研究者ニーズの導出,の2つの取り組みに係る実践および準備を進めた。 具体的には,①非医学系研究の倫理審査の内実についての実態把握,では非医学系の組織体制をもつ大学の研究推進・支援部局をピックアップし,研究対象者となり得る候補者の選定を進めた。②研究倫理支援サービスに係る課題・研究者ニーズの導出,では研究者を対象としたウェブアンケート調査を実施し,倫理委員会に対する意見を収集した。
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