• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実施状況報告書

自伝的記憶の共有に対する「想起」の個人差の影響

研究課題

研究課題/領域番号 23K12860
研究機関広島大学

研究代表者

橋本 淳也  広島大学, 人間社会科学研究科(教), 特任助教 (80907436)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード自伝的記憶 / 社会機能 / 想起の詳細さ / 経験サンプリング法
研究実績の概要

過去の個人的経験の記憶である自伝的記憶には、記憶を他者と共有することで対人関係の維持・発展を図る社会機能がある。社会機能の使用には個人差があり、他者に対し自伝的記憶をよく共有する人もいれば、あまり話さない人もいる。しかし、こうした個人差がどういった要因によって規定されているのかはこれまで明らかにされてこなかった。そこで本研究の目的は、社会機能の個人差に影響しうる要因として、記憶を詳細に想起することの個人差との関連を明らかにすることである。
2023年度は研究1として記憶を詳細に想起する個人差と、社会機能を使用する頻度(すなわち、他者に記憶を共有する頻度)との関連を明らかにすることを目的としていた。そのために研究を遂行するための準備を進めた。具体的には、日常的に自伝的記憶を他者に共有する頻度を測定するために経験サンプリング法を用いるが、申請者はこれまで経験サンプリング法を用いた研究の経験がなかったため、測定頻度や測定間隔など最適な調査設計を探った。本研究では大学生を対象とした調査を実施するため、本研究の目的と照らし合わせて、他者との交流の頻度が少ないと考えられる授業時間帯以外の時間帯を中心に測定を行うこと、1週間にわたって調査を実施すること、他者との交流中は回答が難しい可能性も踏まえて回答可能時間に幅を持たせることとした。今後は予備実験を行い、これらの調査設計の確認・修正を行った後、本調査を行いデータの収集を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

申請者の職の変更に伴い新たな業務への対応に追われ十分なエフォートを割くことができなかった。研究1の準備は進めているものの、予定していたデータの収集まで至っていないため、「やや遅れている」と評価した。

今後の研究の推進方策

2024年度は研究1のデータを収集し成果報告ができるよう進める予定である。また想起の詳細さの個人差がもたらす他者に共有する記憶の質への影響についても検討を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

データ収集を行えなかったため次年度使用額が生じた。次年度における調査費用ならびに成果報告に使用予定である。

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi