研究課題/領域番号 |
23K12907
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研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
小田原 幸 国立研究開発法人国立がん研究センター, がん対策研究所, 特任研究員 (80537366)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 禁煙支援 / 心理特性 / テキストメッセージ |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、禁煙治療へのアクセス向上を目的としたテキストメッセージ介入の開発と実施可能性の検討である。2023年度は、研究1である「理論基盤を用いた禁煙意識を向上させるテキストメッセージ介入の開発」の準備を行った。テキストメッセージを使った介入研究の文献レビューの結果、禁煙に対するメッセージ研究の動向と、禁煙支援に限定しないメッセージ研究に使用されている理論やメッセージ開発の方法について情報を得ることができた。 具体的には、テキストメッセージを使った禁煙支援介入では、ショートメッセージ機能を使ってメールを送信し、受け取った人の10%がクイットライン(禁煙のための電話窓口)につながり、自己効力感が禁煙への気持ちを固めるのに重要な役割を持っていることが明確になった。また、Behavioral Change Wheel(BCW) を使用したメッセージ開発においては、BCWの使用により、介入の全範囲を体系的に検討し、望ましい変化を達成するために最も有望なアプローチを選択するよう導くことができると評価されている。これらを統合して本研究で使用する理論基盤としてトランスセオリティカルモデル、社会認知理論を、メッセージ開発のプロトコルとしてBCWを使用しメッセージ開発を行うことを決定した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初の計画では、2023年度に先行調査・文献のレビューに加えてドラフトメッセージの作成とそれに対するインタビュー調査を完了する予定であった。しかし、メッセージ開発に必要な理論基盤とメッセージ開発プロトコルの更なる調査が必要であると考えた。そのため文献調査に時間を要し、予定していたメッセージ作成とインタビュー調査に達しなかった。 インタビュー調査を依頼する会社については目途が立っており、ドラフトメッセージ開発と並行してインタビュー準備を行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度には、ドラフトメッセージ作成とインタビューによりメッセージの確定を行う。さらに、対象者の心理特性の把握とそれに合わせたメッセージの配信方法のアルゴリズムの構築を行う。まず、喫煙者を心理特性によってカテゴライズするための事前質問が確定させ、各カテゴリーに所属した喫煙者に適格なメッセージが提供できるように組み合わせを準備する。組み合わせが準備できたら、LINEのシステムを使って配信できるようにプログラムを作成する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2023年度に行う予定であったインタビュー調査の経費を計上していたが、研究進捗の遅れにより実施できなかった。そのため、2024年度にインタビュー調査費用を繰り越して計上をした。
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