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2023 年度 実施状況報告書

長期記憶誤差を持つ非線形回帰モデルに対する修正LASSO研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K13021
研究機関統計数理研究所

研究代表者

XUE Yujie  統計数理研究所, リスク解析戦略研究センター, 特任助教 (20822232)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2025-03-31
キーワード最良の線形不偏推定量 / 一般化線形モデル / LASSO
研究実績の概要

1.多変量線形回帰モデルに対して、BLUEに基づいたJames-Stein タイプの縮小推定量を提案すること
Stein と James (1961) は多変量正規分布の均ベクトルの推定において3 次元以上では最尤推定量より平均二乗誤差が小さい推定量を提案した。時系列線形回帰モデルに対して、説明変数の次元が 1 より大きく、残差が従属な過程の場合、平均二乗誤差という意味では、最良の線形不偏推定量 (BLUE) は LSEより、パフォーマンスが優れている。この研究では、BLUEに基づいたJames-Stein タイプの縮小推定量を提案して、この縮小推定量がBLUEを改善するための十分条件を与えた。そして、BLUEに含まれる残差の共分散行列は計算実行不可能であるため、共分散行列をその推定量で置き換えた縮小推定量の計算実行可能なバージョンも導入した。 また、計算実行可能なバージョンがBLUEを改善する十分条件も与えた。 上記の内容に基づいて論文を書いて、発表した。
2.非線形回帰モデルにおいて、修正LASSOを提案し、漸近理論を構築すること
ここで一般化線形モデルを考えている。一般化線形モデルは目的変数の条件付き確率が指数型分布族に従うモデルである。本研究では、一般化線形モデルfが知られている場合、説明変数は独立同一ガウス分布よりもっと緩い条件下修正LASSO推定量を提案した。パラメータの次元は固定値の場合、推定量の漸近一致性を示した。パラメータの次元は多次元の場合(次元が標本数に対して変化する状況)相関変数の選択正確性の意味で漸近一致性を示した。モデルfが知られてない場合の研究も進んでいる。論文を同時に作成している。また、BLUEに基づいてのLASSO推定量の提出も研究している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画より、非線形モデルfが知られてない場合の研究をまだ完了していないが、平均二乗誤差という意味で、最小二乗推定量(LSE)よりパフォーマンスが優れている最良の線形不偏推定量 (BLUE) に基づいての研究を展開した。通常のLASSO推定量はLSEの二次損失関数に基づいて得たLASSO推定量が認められる。BLUEに基づいてのLASSO推定量の研究がLASSOに対しての理論研究を補充することができる。想像より進んでいる。

今後の研究の推進方策

令和5年の計画により、未完了論文のデータ分析などが実行可能になっている。令和6年の研究と同時に進められるため、計画としては、作業が増えたが、完了時間は変わらない。
また、計画により、増えたBLUEに基づいての研究には、現時点では文献査読及び理論の検証などが完了している、残作業としての論文作成は令和6年の作業と同時に進められる。

次年度使用額が生じた理由

次年度使用額が発生した状況
令和5年度に、日本数学会の発表未参加のため、次年度使用額が生じた。
次年度使用額の使途内容
シンポジウムでの発表を次年度に行うこととし、未使用額はその経費に充てることとしたい。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2024 2023 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件)

  • [国際共同研究] 武漢大学(中国)

    • 国名
      中国
    • 外国機関名
      武漢大学
  • [雑誌論文] Shrinkage estimators of BLUE for time series regression models2024

    • 著者名/発表者名
      Xue Yujie、Taniguchi Masanobu、Liu Tong
    • 雑誌名

      Journal of Multivariate Analysis

      巻: 202 ページ: 105282~105282

    • DOI

      10.1016/j.jmva.2023.105282

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Hellinger distance estimation for nonregular spectra2024

    • 著者名/発表者名
      Taniguchi Masanobu、Xue Yujie
    • 雑誌名

      Teoriya Veroyatnostei i ee Primeneniya

      巻: 69 ページ: 188~200

    • DOI

      10.4213/tvp5541

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A New Generalized Estimator for AR(1) Model Which Improves MLE Uniformly2023

    • 著者名/発表者名
      Xue Yujie、Taniguchi Masanobu
    • 雑誌名

      Research Papers in Statistical Inference for Time Series and Related Models

      巻: 1 ページ: 565~570

    • DOI

      10.1007/978-981-99-0803-5_26

    • 査読あり
  • [学会発表] Shrinkage Estimators of BLUE for Time Series Regression Models2023

    • 著者名/発表者名
      Yujie Xue, Masanobu Taniguchi, Liu Tong
    • 学会等名
      Waseda-Kyoto Seminars
  • [学会発表] Asymptotic Theory for Time Series2023

    • 著者名/発表者名
      Yujie Xue, Masanobu Taniguchi
    • 学会等名
      NUS WASEDA Workshop

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公開日: 2024-12-25  

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