研究課題/領域番号 |
23K13410
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
吉村 英人 岐阜大学, 工学部, 助教 (40975249)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 河川表面流計測 / 中波赤外線カメラ / 開水路乱流 / 直接数値計算 / Large Eddy Simulation / 逐次データ同化 / 局所アンサンブル変換カルマンフィルタ / 線形統計的推定 |
研究実績の概要 |
河川表面流計測結果から水面下の瞬時場を推定する技術を構築するため,当該年度は(i)数値計算による表面流速と水面下の流れ場の関係性の分析,(ii)逐次データ同化による流れ場推定手法の実装,(iii)中波赤外線カメラを用いた実河川表面流計測を行った.(i)では矩形単断面の開水路乱流を対象にDirect Numerical Simulationを実施し,表面流速と水面下の流れ場の関係性を分析した.また,複断面の開水路乱流を対象にLarge Eddy Simulationを実施し,表面における乱れ構造と水深の関係性についても分析も行った.これらの数値計算で得られた知見をデータ同化の推定精度向上のために活用していく.(ii)では線形統計的推定および局所アンサンブル変換カルマンフィルタに基づく逐次データ同化手法をCFDコードに実装し,動作確認と基本的性能の検証を行った.また,矩形単断面開水路乱流での検証計算のための準備を進めた.いずれのデータ同化手法が最適化を調べるため,この流れを対象に各データ同化手法の推定精度を比較・検証していく.(iii)では実河川において中波赤外線カメラによる表面流計測を実施し,画像解析から河川表面に現われるボイル渦を含む瞬時流速分布が得られることを確認した.また,平均流速分布からは並列らせん流の様子も捉えることができた.今後は他の河川でも計測を行うと同時に数値計算も行い,実河川データを用いたデータ同化を実施する.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
データ同化のCFDコードへの実装や現地観測も含めて,概ね計画通りに進んでおり,順調である.
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今後の研究の推進方策 |
開発した手法を実河川データに適応した場合の課題を早めに抽出するため,実河川データを用いた検証を優先させる.
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次年度使用額が生じた理由 |
端数のため次年度に旅費として使用する.
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