研究課題/領域番号 |
23K13494
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
中村 友祐 名古屋大学, 工学研究科, 特任助教 (10847685)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | プラズマ / 超低軌道模擬風洞 |
研究実績の概要 |
本研究は三次元的な磁場配位を持った放電室内でECR放電を起こし、これを磁気ノズルで加速することで超低軌道環境を模擬する風洞の作成を目指すものである。 当該年度は、軸対称二次元の磁場解析コードを用いて磁場設計を行い、この結果を基に3Dプリンタを用いて簡易的な放電室を作成した。また、風洞につながるガスの供給系や、風洞が出来た際に性能を評価する為の、希薄気流による微小な力を計測可能なスタンドの改良も行いこれの校正も行った。 作成した簡易的な放電室にアンテナを挿入してGHz帯の高周波を印加することでECRプラズマの着火を試みたが、現時点でまだプラズマの着火には至っていない。この原因は、設計通りの磁場が放電室内に作れていないことにあると考えられる。磁場設計は軸対称二次元計算で行ったが、軸対称での製作が困難な形状であったため、実際には複数の磁石を立体的に組み合わせることでなるべく近い磁場形状になるよう製作した。そのため、厳密には軸対称となっておらず、実際の磁場形状と計算した磁場形状の間にずれが生じていると考えられる。ECR放電を行うには周波数に対応した強度の磁場領域がアンテナを覆っている必要があるが、磁場形状のずれによってこのようなこの状態が成立しなくなったものと思われる。今後、数値計算結果と同様の磁場形状を得るために、数値計算方法を改良するか、あるいは完全に軸対称な形状での製作が可能な形状を考える必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の予定では当該年度に簡易的な放電室を作成して作動試験を行い、その結果を基に次年度で新たな放電室を設計する予定であった。しかしながら当該年度にて作成した放電室で放電を起こすことが出来なかったため、引き続き簡易放電室による放電室形状の模索を続ける。
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今後の研究の推進方策 |
軸対称で実際に製作することができ、かつ理想に近い磁場形状を得られる放電室形状を摸索し、これを作成し、放電実験を行う。 これと同時に、三次元の磁場計算が可能な環境を整え、更に自由な磁場設計を行う準備をする。 上記を基に更に大型の放電室を作り、風洞の開発へとつなげる。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究に少し遅れが生じており、想定した物品を買う段階に入るのが遅れているため。
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