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2023 年度 実施状況報告書

データ同化、数理最適化を融合したプロセス迅速設計方法論の構築

研究課題

研究課題/領域番号 23K13586
研究機関大阪公立大学

研究代表者

山本 卓也  大阪公立大学, 大学院工学研究科, 准教授 (10804172)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード数値シミュレーション / 多目的最適化
研究実績の概要

本研究では、実機プロセスまでをデータ駆動によって革新的に開発を遂行するためにデータ同化と最適化、数値シミュレーションを融合したプロセス迅速設計方法論を構築する。この上で、本年度は主に最適化と数値シミュレーションを組み合わせたデータ駆動型プロセス設計方法を開発し、それを検証するための実験装置を構築した。具体的には、化学プロセスで頻繁に利用される攪拌槽に対して多目的最適化で自動設計する方法論を確立し、実際のプロセスに適用できる数値シミュレーションと多目的最適化を組み合わせた。これらを開発することで、単純な最適化問題では不可能な製造現場で最も問題となる多数の条件をすり合わせた良い条件探索までを自動で求めることに成功した。実際にこのフレームワークを利用すると1週間程度の計算時間を要するが、多目的最適条件を探索することに成功しており、さらに、通常に実験的に探索することでは困難な操作条件が離れている2箇所の最適条件を一度に見つけることができた。これに加え、実験的に検証するための攪拌槽の実験装置の構築に加え、流速場を計測するためのParticle Image Velocimetry法による実験系の構築、タンク揺れを計測するためのレーザー計測、容量物質移動係数を測定するための実験系の構築等を行い、実際にデータ駆動で自動で設計した最適条件が実験でも見られるかどうかを検証するための実験準備を行った。これらを2024年度に利用することで、実験による検証も可能な状況が構築することができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画通りデータ駆動型開発手法を構築した上で、実験装置を組み上げ、研究2年目に行うための準備を全て終えることができた。

今後の研究の推進方策

今後今回開発した多目的最適化と数値シミュレーションの連成手法を利用し、実際に実験結果でも同様の最適条件が得られるのかを検証する。また、今回利用したアルゴリズムでは、計算時間は1週間程度とはいえ計算時間が長い。それに加え、設計条件にさらに自由度を持たせた場合、さらに時間をようすることが容易に想定される。このため、今後は今回開発したアルゴリズムをさらに高速化することも同時に行う。

次年度使用額が生じた理由

本年度は研究代表者が別大学に異動したため、実験装置、数値シミュレーションサーバー等の構築に時間を要し、本研究で利用する新しい実験装置の購入までは到達しなかった。このため、当初購入予定の実験装置は2024年度に購入することとしたため、次年度使用額が生じた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 多目的最適化を用いた攪拌槽最適設計パラメータの探索2024

    • 著者名/発表者名
      福地莉乃、山本卓也
    • 学会等名
      化学工学会第89年会

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公開日: 2024-12-25  

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