研究実績の概要 |
本研究は、ペロブスカイトナノ結晶および電荷移動 (CT) 錯体複合膜の創出とエネルギー移動機構を利用した新規エネルギー変換材料への応用を目指す。当年度は、一段階溶液プロセスによるCT-ペロブスカイト複合膜の作製と材料物性評価を実施した。 CT-ペロブスカイト複合膜は、電子アクセプター分子の1, 2, 4, 5-テトラシアノベンゼン、電子ドナー分子のピレンをペロブスカイト前駆体溶液に混合し、一段階スピンコート法によりの作製した。得られたCT-ペロブスカイト複合膜は、X線回折測定および紫外-可視吸収スペクトルよりペロブスカイトおよびCTの形成を確認した。また、CT-ペロブスカイト複合膜の蛍光スペクトルより、ペロブスカイトに由来する発光ピーク強度の大幅な低下と同時にCT発光の出現を確認した。CT-ペロブスカイト複合膜におけるCT発光の励起スペクトルより、ペロブスカイトに起因するピークが示した。さらに、蛍光寿命測定より、消光を示したペロブスカイト発光の短寿命化を確認し、ペロブスカイトからCT錯体へのエネルギー移動が示唆され。
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