研究課題/領域番号 |
23K13917
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研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
安藤 嘉崇 藤田医科大学, 医療科学部, 助教 (10825136)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | DOHaD説 / フルクトース / エピジェネティクス |
研究実績の概要 |
「妊娠期間中の不適切な生活習慣が出生後の疾患発症の原因となる」というDevelopmental Origin of Health & Disease(DOHaD説が提唱され、妊娠期間中の様々な環境因子の曝露が次世代の疾患発症リスクと関連することが動物実験及び疫学研究で明らかにされ始めている。しかし、DOHaD現象が起こる分子メカニズムは不明な点が多く、その解明が求められている。 これまでの多くのDOHaD研究において、エピゲノム異常が惹起されることは明らかである。しかし、このエピゲノム異常がいつから生じているかについては未だ不明である。 胎生期は細胞の増殖や分化の過程が時期により異なることから生物学的機能も異なる。この点を考慮すると、母体を介した環境因子の曝露が胎児に及ぼす影響も妊娠時期により異なることが予想される。つまり、胎児が受ける曝露期間の影響を解明することでDOHaD現象の理解につながることが期待できる。本研究はエピジェネティックな視点から胎生期を詳細に解析することでDOHaD現象の分子メカニズムの解明を目的とする。
我々は誰しもが日常的に摂取する天然甘味料であるフルクトース(果糖やコーンシロップ)に着目して研究を進めている。本年度は妊娠授乳期間に母体を介したフルクトースの過剰摂取モデルを作製し、脂質異常症やインスリン抵抗性発症などの表現型を確認した。現在、このモデルをさらに詳細に解析するためにフルクトースの曝露期間を変えた新たなモデル作成を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、おおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画通りに進めていく。作成したモデルを使用し、表現型、遺伝子発現、エピゲノム解析を行い、どの期間において変化が生じるのかを明らかにする。
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次年度使用額が生じた理由 |
実験計画の都合上、次年度へ繰り越しを行った。
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