研究課題/領域番号 |
23K14031
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
TANG GUANYAN 東北大学, 農学研究科, 助教 (70965615)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | パーソナルネットワーク / 女性農業者 / 性別比較 / 世代別比較 |
研究実績の概要 |
本研究は、持続的農業経営に必要である女性農業者の活動推進のため、次世代リーダーとなる人材に必要な知識・技能を継承するプロセスを考案するにあたり、女性農業者のパーソナルネットワークの実態調査と知識・技能継承の紐帯としての働きを明らかにすることが目的である。本年度は、課題①可視化分析を用いた女性農業者のパーソナルネットワークの実態調査に取り組んだ。先行研究を整理した上で、調査実施の可能性を配慮して、仙台市の認定農業者とその配偶者を対象にパーソナルネットワーク実態に関するアンケート調査を実施した。その結果、まず、パーソナルネットワークにおける男女差が確認され、男性がより大きい仕事関係のネットワークを所有していること、親族などの血縁関係とより密接なつながりを持っていること、同居家族からより多くの手段・道具的サポート(家事や農作業のお手伝いなど)を受けていることが分かった。また、世代別の男女間におけるパーソナルネットワークの差異も確認されて、若年層の女性農業者が所有する仕事関係の希薄さに対して、壮年層が持つ「仕事仲間」という親密度の高い仕事関係の重要性が分かり、次世代リーダー育成に向けて、女性農業者が所有する仕事関係の「進化」が課題とされた。さらに、女性農業者にとって、友人関係などの「非公式的関係」の重要性も確認された。しかしながら、アンケート調査を通じて収集したパーソナルネットワーク情報では限界があることを判明し、次年度では、ヒアリング調査を中心に就農状況や活動志向などの個人属性、ライフヒストリー上のネットワークの変化などの情報を収集し、類型別、時系列的分析を試みる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
課題①に関わるパーソナルネットワークの実態調査に性別・年代別の視点を加えた分析は順調に進捗したものの、全国規模でのアンケート調査の実施可能性が低いことを判明し、ヒアリング調査に移行するための現場調整が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
次年度はすでに収集されたデータを用いてパーソナルネットワークの実態分析を継続して行うとともに、ヒアリング調査を中心に類型別、時系列的分析に必要な追加データの収集を進める。それらのデータを用いて課題②女性農業者のパーソナルネットワークの経時的変化の解明に取り組む。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額は、全国範囲のアンケート調査配布に使用予定であった経費と現場の調整が遅れて未実施となった旅費、人件費・謝金の繰り越しである。翌年度として請求する研究費と合わせて、主にヒアリング調査の実施に使用する。また、学会発表や論文公表のためにも一部経費を使用する。
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