研究課題/領域番号 |
23K14178
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
吉原 壮悟 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (60963973)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 細胞骨格 / クライオ電子線トモグラフィー / 光遺伝学 / アクチン |
研究実績の概要 |
本研究の目的は光遺伝学とクライオ電子線トモグラフィー(Cryo-ET)とを組み合わせたタイムラプスCryo-ET法により、細胞骨格ネットワークの経時的な構造変化および、それを制御しているアクチン結合タンパク質の局在をこれまでなかった解像度で明らかにすることである。本年度は、その基盤技術の確立および、その技術を用いた観察を目指し、研究計画に従い、以下の研究を行った。 アクチンネットワークを活性化させる光遺伝学ツールであるPA-Rac1導入海馬神経細胞へ青白光照射し、活性化時の様々なアクチン結合タンパク質の免疫染色により、クライオ電子線トモグラフィー観察に適したタンパク質の検討を行った。その結果、アクチン束化タンパク質であるα-actininおよびvinculinを候補として同定した。また、海馬神経細胞をグリッド上で培養、免疫染色および凍結した際にクライオ蛍光顕微鏡にて蛍光が観察されたため、Cryo-ET観察に応用できる可能性が高いことを確認した。今後、染色部位のCryo-ET観察を行い、アクチン束化タンパク質の機能解析を超微細レベルで行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
観察に適したアクチン結合タンパク質の同定およびグリッド上への細胞播種や凍結、光照射等の条件検討を終えたため、おおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
本年度に検討した条件を用いて透過型クライオ電顕Titan Kriosによるトモグラフィー撮影を行う。得られた画像はIMOD/Etomoを用いて立体構造を構築する。アクチン繊維の長さや配向、分岐などを3D 可視化解析ソフトウェアAmiraにて繊維解析ツールであるX-fiberを用い、解析する。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じたが、その金額は少なく、引き続き計画通りに研究を進展させる。
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