研究課題/領域番号 |
23K14223
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
三田 真理恵 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究員 (20964878)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 蛍光タンパク質 / 蛍光タンパク質センサー / バイオセンサー / プローブ / ライブイメージング / メダカ / 小型魚類 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、蛍光タンパク質センサーを発現した小型魚類を用い、生体イメージング解析を達成することである。本年度は、センサーを発現するメダカ系統の樹立を目指し、研究計画に従って以下を遂行した。
メダカ卵への遺伝子導入により、蛍光タンパク質センサーを発現するメダカ系統の樹立を試みた。メダカ全身の筋肉での発現が確認されているβ-アクチンプロモーター配列の下流に、センサー配列をクローニングしたプラスミドをそれぞれ作製した。メダカ受精卵にこのプラスミドを15ngまたは25ngインジェクションし、翌日以降に蛍光によるスクリーニングを行った。緑色グルコースセンサーにおいて、研究開始からこれまでに、プラスミド量15ngではおよそ750個の卵にインジェクションを行い、約8%が孵化、筋肉での蛍光が認められたものが2個体得られた。プラスミド量25ngではおよそ500個の卵にインジェクションを行い、約20%が孵化、筋肉での蛍光が認められたものが7個体得られた。この結果から、インジェクションするプラスミド量が少ない方が毒性が低くなり、目的の個体が得られる可能性が高いことが明らかになった。今後、筋肉での蛍光が認められたG0個体を用いて掛け合わせを行い、系統としての樹立を試みる。また、グルコース以外のセンサープラスミドについてもインジェクションを試み、系統の取得を目指す。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
緑色グルコースセンサーを発現するG0世代のメダカが得られたが、F1世代の取得には至っていないため。
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今後の研究の推進方策 |
次年度も引き続き、それぞれの蛍光タンパク質センサーを発現するメダカ系統の樹立を目指す。本年度の成果から、プラスミド量を少なくした条件でのインジェクションを試みる。さらに、導入効率を向上させて多くのG0個体を得るために、トランスポゾンを用いた遺伝子導入方法についても検討する。また、メダカ卵内でのセンサー発現による毒性を考慮し、プロモーター活性がより低くなる短いβ-アクチンプロモーターや、筋肉以外の部位特異的な発現プロモーターによる導入についても検討する。 これらと並行して、メダカ個体イメージングを達成するための条件を確立する。野生型メダカを用い、低酸素応答の誘導手法や、イメージングに適した日数などについて検討する。上記知見をまとめ、学会発表を目指す。
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次年度使用額が生じた理由 |
F1世代未取得のため、センサーの性質改良のための費用を次年度に繰り越した。
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