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2023 年度 実施状況報告書

エクソソームの新規脂質修飾がもたらす炎症制御作用の分子基盤

研究課題

研究課題/領域番号 23K14506
研究機関日本大学

研究代表者

中山 駿矢  日本大学, 生物資源科学部, 助教 (70884196)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワードエクソソーム
研究実績の概要

サイトカインストーム症候群 (CRS) は多臓器の機能不全を惹起し、患者の死亡率を左右する重要な因子であり、COVID-19にとどまらず様々な疾患の生命予後に関係する。細胞外小胞 (EVs) は免疫調整能をもつことが明らかとなっており、これを用いることでより有効なCRS制御の可能性を秘めている。我々は、EVsを分泌型ホスホリパーゼA2 (sPLA2)で感作することで既存の効果を凌駕するSPREDs (sPLA2 reacted EV derivatives; SPREDs) に着目した。本研究では脂質生物学という視点から全く新しいモダリティであるSPREDsを用いたCRSの制御を試みる。
本年度においてはsPLA2修飾エクソソームが各種炎症疾患に対し抗炎症効果を有することを明らかとした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度より所属変更に伴い実験準備等下地を準備するために多くの時間を費やしたため。
特にエクソソーム回収については分離条件の検討が重要であり、本年度は超遠心法だけでなく、サイズクロマトグラフィや免疫沈降法について、超遠心法との差異について条件検討を行った。
また、本年度より新規の株を用いた細胞外小胞の回収を開始しており、これまでに回収してきた肝臓がん由来細胞外小胞やリンパ腫由来細胞外小胞と比較した脂質組成の違いについて検討を開始している。
脂質解析についてはリン脂質種を選定し、これの投与と炎症マーカーの変化についての解析を進めており、来年度には結果を得られると考えている。

今後の研究の推進方策

本年度までに明らかとしたsPLA2修飾エクソソームについて、脂質に着目したうえでこれらが細胞及び生体に対し炎症時にどのように効果するのかを評価する。
具体的には炎症経路に関するmRNAおよびタンパク質の解析を用いて経路を明らかとする。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] SPREDsはn-3系脂肪酸を増加させることで炎症を制御する2023

    • 著者名/発表者名
      紙屋光佑 , 中山駿矢 , 幸谷愛
    • 学会等名
      第10回日本細胞小胞学会

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公開日: 2024-12-25  

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