研究実績の概要 |
本研究の目的は膀胱癌組織において化学療法・放射線療法の前後で、1)免疫学的に重要な役割を示す分子(具体的にはHLA, PD-L1など)の発現の変化、2)CSCsの含有割合の変化(ALDH1, GRIK2をマーカーとする)、3)CSCsを標的とした免疫療法に対する感受性の変化を調べ、化学療法・放射線療法とCSCsを標的とした免疫療法の有効性との関連を証明することである。そのための研究計画として1)放射線療法・化学療法前後での膀胱癌組織の採取、2)放射線療法・化学療法前後でのHLA, PD-L1, ALDH1, GRIK2の発現量の解析、3)放射線療法・化学療法前後でのGRIK2特異的細胞障害性T細胞の反応性の解析、4)In vitroでの化学療法・放射線療法によるCSCs濃度変化とGRIK2特異的の確認, 5)In vivoでの化学療法・放射線療法と免疫療法との併用療法の効果の解析, として研究計画を立てていた。 令和5年度は①放射線療法前後、術前補助化学療法前後の手術検体から膀胱癌組織を採取しHLA、PD-L1,癌幹細胞様細胞のマーカー発現の解析、②膀胱癌cell lineへの抗癌剤投与・放射線照射前後における癌幹細胞様細胞のマーカー発現の解析を計画していたが、研究代表者の妊娠に伴う体調不良、令和6年1月より産前産後休暇、育児休業を取得していることにより研究を進められていない状況である。
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