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2023 年度 実施状況報告書

覚醒・睡眠を区別可能な小動物MRI測定系開発と加齢と睡眠障害による脳機能変化の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K14671
研究機関東北大学

研究代表者

漆畑 拓弥  東北大学, 加齢医学研究所, 助教 (40847670)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2025-03-31
キーワードMRI / 脳波 / 睡眠 / 加齢
研究実績の概要

ヒトでは加齢に伴い睡眠の質が低下することが知られている。睡眠の質の低下は生活習慣病や脳卒中、心臓病などの身体の病気や、うつ病や認知症などの精神・神経疾患のリスクを増加させることが報告されている。従って、加齢に伴う睡眠変化のメカニズムを理解し改善させることにより、健康寿命が延伸し、健康長寿社会の実現につながることが期待される。しかしながら、加齢に伴う睡眠変化の根底にある脳機能変化については未だ不明点が多く、これは動物実験において睡眠時の脳全体の機能を評価する方法が確立されていないことに起因すると考えられる。
本研究では、核磁気共鳴画像化法(MRI)と脳波・筋電位の同時測定を行うためにマウス保定装置と脳波・筋電位測定用プローブを新たに作製し、マウスの覚醒・睡眠状態をモニタリングしながら機能的MRIや拡散MRIによる全脳の機能測定を実施する。これにより、加齢に伴う睡眠変化や睡眠障害による疾患発症メカニズムを明らかにすることを目的とした。
本年度はMRI装置内でマウスの生理的睡眠覚醒周期の測定を実施するための非磁性の脳波・筋電位測定用プローブを作製し、MRI装置外のアンプ・計測装置と繋げることで脳波・筋電位測定を可能とするセッティングの確立を行った。また、プローブを装着したマウスの無麻酔下のMRIを可能とする保定装置の設計・作製を行った。このセッティングにより無麻酔条件下における脳波・筋電位測定とMRIの同時測定が達成することができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度に無麻酔条件下における脳波・筋電位測定とMRIの同時測定を可能とするセッティングを確立と、老齢マウスを使用した実験を計画していたが、老齢マウスを使用した実験を実施することができなかった。したがってやや遅れていると判断した。

今後の研究の推進方策

今後は本年度に確立した脳波・筋電位測定と機能的MRIの同時測定を使用して、マウスの加齢や睡眠制限が睡眠・覚醒状態のそれぞれにおける脳ネットワークや脳内水拡散の変化に及ぼす影響について明らかにする。

次年度使用額が生じた理由

計画時よりもやや進行が遅れており、老齢マウスでの実験を実施できなかったため、マウス購入費の支出が予定よりも少額となり次年度使用額が生じた。次年度は本年度購入予定だったマウス購入費として計上する。また、次年度より学内のMRI装置が共通機器となり使用料が必要となるため、実験実施費としても使用する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Evaluation of cellular activity in response to sleep deprivation by a comprehensive analysis of the whole mouse brain2023

    • 著者名/発表者名
      Urushihata Takuya、Goto Mio、Kabetani Keiko、Kiyozuka Mai、Maruyama Shiho、Tsuji Shogo、Tada Hirobumi、Satoh Akiko
    • 雑誌名

      Frontiers in Neuroscience

      巻: 17 ページ: -

    • DOI

      10.3389/fnins.2023.1252689

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] マウス全脳網羅的解析による睡眠制限への神経活動応答の評価2023

    • 著者名/発表者名
      漆畑拓弥、後藤三緒、壁谷慶子、清塚麻衣、丸山栞穂、辻将吾、多田敬典、佐藤亜希子
    • 学会等名
      第46回 日本分子生物学会

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公開日: 2024-12-25  

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