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2023 年度 実施状況報告書

神経性やせ症の病態形成に尿毒症毒素が及ぼす影響の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K14715
研究機関九州大学

研究代表者

波夛 伴和  九州大学, 大学病院, 助教 (10535983)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
キーワード神経性やせ症 / 腸内細菌 / 尿毒症毒素 / 脂肪肝 / 栄養療法
研究実績の概要

神経性やせ症(Anorexia nervosa:以下 AN)は極度の低体重を呈する難治性の疾患であり、その病態解明および有効な治療法の開発は急務である。申請者らはこれまでの研究で、AN患者には“dysbiosis”と呼ばれる腸内細菌叢の異常があり、それが宿主の体重増加不良や不安様行動の発現に関与することを見いだした。また、AN患者では腸内細菌が生成に関与する尿毒症毒素(Uremic Toxin:以下 UTx)の濃度が高いことを明らかにした。一方、高値であったUTxは非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver:以下 NAFLD)の原因物質として注目されており、ANの遷延例でしばしばでみられる肝の脂肪滴増加や門脈圧亢進に伴う腹水貯留との関連も推測される。本研究では先の研究で作製に成功したANモデルマウスを用いて、AN患者の腸内細菌叢がUTx生成に及ぼす影響、UTxがAN患者の病態に及ぼす影響ついて科学的に検証する。
2023年度は、マウスの腸管内でUTxを増やすための工夫を重ねた。最終的には、腸管内のUTxが増加したマウスを用いて、UTx濃度と行動特性および肝の脂肪滴増加・線維化との関連を調べるため、その評価項目に影響を及ぼすやストレス負荷の強度や体重増加の程度飼料別で差が出ないよう、飼料の内容や投与方法について検討した。具体的には、飼料内のアミノ酸やタンパク質の割合を検討した。また、腸管内のUTxを直接的に増やすための方法として、UTx自体を経口または注腸で安全に投与する方法を検討した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2023年度内に予定していた課題に着手できたため。

今後の研究の推進方策

2024年度は、腸管内のUTx濃度が高いマウスを用いて、行動特性および肝の脂肪滴増加・線維化との関連について評価する。

次年度使用額が生じた理由

次年度使用額が生じた理由と使用計画

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公開日: 2024-12-25  

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