研究課題
本研究では、うつ病治療における新たな脳刺激法(rTMS)の治療前後で、脳形態変化・脳由来神経栄養因子(BDNF)と治療効果の関連性を検討する。脳刺激の前後でMRI撮影、採血(血清BDNF)を行い、抑うつ症状との関連を見る。2023年は、うつ病の入院患者1名に対し、他の脳刺激法(tDCS)を用いた治療は行えている。しかし、5回の通電後に皮膚の疼痛を訴えたため、患者の同意が撤回され、治療は中止となった。日本経頭蓋電気刺激臨床応用ネットワーク (J-ESCN) 研究会には定期的に参加し、うつ病に対する脳刺激法に関する最新の知識をアップデートしている。今後は他施設との連携を図り、サンプル数を増加していく。また、本研究での脳画像解析の手法を用いて、摂食障害と脳形態の関連についても探求している。健常者31名において、摂食障害の心理尺度であるEDE-Qと直回の表面積に相関を認めた。この結果は、2023年ソウルで開催された学会(Korean Society Human Brain Mapping)にて報告された。
3: やや遅れている
薬物治療とは異なり、脳刺激法(rTMS)による治療は、被験者への心理的な障壁が高く、リクルートが難航した。より簡易的で侵襲性の低いデパイスも含めた介入に変更し、研究を継続していく。
介入方法について再検討し、他施設との連携を強化することで、さらなるサンプルサイズの拡大を目指す。確立した脳画像解析法においては、あらゆる精神疾患群に応用して解析をしていく。
介入方法の改善やリクルートの難航によって、使用計画が遅れたため。再検討を行い、順次計画を実施していく。
すべて 2023
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 3件) 図書 (1件)
PLOS ONE
巻: 18 ページ: -
10.1371/journal.pone.0284250
精神医学
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精神医学, 増大号特集 いま,知っておきたい発達障害 Q&A
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