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2023 年度 実施状況報告書

体温を利用した新しい体表面画像誘導放射線治療に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K14842
研究機関香川大学

研究代表者

片山 博貴  香川大学, 医学部附属病院, 技術職員 (70925148)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード放射線治療 / 体表面画像誘導 / 体温 / サーモグラフィー
研究実績の概要

研究初年度は、体温を利用した体表面画像誘導放射線治療装置(ExacTrac Dynamic:EXTD)の、体表面温度と位置検出精度の関係をファントムを用いて調査した。温度調節可能なヒートパッドを骨盤ファントム上に配置し、腹部の体表面を模擬した。EXTDの位置モニタリングエリアはヒートパッド表面に設定し、以下の2点について調査した。
1.表面温度変化と位置検出の関係を調査した。温熱パッドの電源OFFの状態で位置モニタリングを開始し、途中で電源をONにした。表面温度の上昇をサーモグラフィーカメラで測定し、検出されるモニタリングエリアの位置誤差との関係を求めた。2.温度分布の違いによる位置検出精度への影響を調査した。表面温度一定(温熱パッドの電源OFF:24℃室温一定の温度分布)と温度変化あり(温熱パッド電源ON:28-36℃)の異なる2種類の体表面温度を作成した。それぞれの体表面温度において、動態プラットフォーム上にファントム乗せ、前後方向に移動させた。EXTDが検知するモニタリングエリアの移動量と動かしたファントムの移動量を比較した。
結果1は、表面温度が0.5℃変化すると、モニタリングエリアに1mmを超える動きが生じたと検知した。そのため、温度変化が小さい安定した領域(0.5℃以下)をモニタリングエリアに設定する必要があることが明らかになった。結果2は、どちらの体表面温度分布でもファントムの移動量に対して0.2mm以内で一致した。したがって、温度が安定していれば動きを正しく検知することが可能であることが明らかとなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究初年度は、ファントムを使用してExacTracDynamicシステムの基礎的な特性を明らかにすることを目的とした。予定どうり、実験のためのヒートパッドやサーモグラフィーカメラを購入し、実験を遂行し成果を得ることができた。

今後の研究の推進方策

2年目は、当初の予定どうり、臨床データを使用してExacTracDynamicシステムの位置検出精度を明らかにする。具体的には、乳房照射に対する位置決め精度を調査する。現在、倫理委員会審査中であり、承認され次第、データ解析を進める。また、ファントム実験で得られた研究成果について、学会発表と論文発表を実施する。

次年度使用額が生じた理由

本研究課題の学会発表のための出張が次年度になったため。
2024年度の学会発表のための旅費、および参加費として使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] サーマルカメラを用いた SGRT システムにおける表面温度と位置検出精度の関係2024

    • 著者名/発表者名
      片山博貴
    • 学会等名
      第80回日本放射線技術学会総会学術大会

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公開日: 2024-12-25  

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