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2023 年度 実施状況報告書

中枢性思春期早発症におけるインプリンティング異常の関与の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K14972
研究機関山梨大学

研究代表者

成澤 宏宗  山梨大学, 大学院総合研究部, 臨床助教 (70808013)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2025-03-31
キーワード中枢性思春期早発症 / Temple症候群 / インプリンティング疾患 / MKRN3 / DLK1
研究実績の概要

本研究は、山梨県のほとんどすべての中枢性思春期早発症(Central Precocious Puberty、以下、「CPP」)患者を把握できる山梨大学小児科の特性を生かしてCPPコホートを作成し、MKRN3・DLK1およびインプリンティング異常症(imprinting disorders、以下、「IDs」)であるTemple症候群(TS14)、Silver-Russell症候群(SRS)のCPPにおける寄与の程度と遺伝子解析を必要とするCPPの臨床像を明らかにし、これらのCPPに対する治療、合併症予防のエビデンスを創出することを目的とする。検体は集積済みの30名に加え、山梨県内で15症例を新たに収集できた。今後も症例を収集していく予定である。MS-MLPA法によるTS14、SRSのスクリーニング、MKRN3のコピー数異常のスクリーニングは山梨大学に異動しても本施設内の機器を利用し、解析系を構築することにより進んでいる。これまでに1例のTS14を同定していたが、新たにIDsやMKRN3のコピー数異常を認めるCPP症例は同定されなかった。またMKRN3およびDLK1に対するターゲットシークエンスとしてのLong PCRによるアンプリコンシークエンス法によるパネル解析に関しても、山梨大学内のNGSを利用してシークエンスを行った。シークエンス後のDry解析は、パイプラインを構成中である。これまで2症例のMKRN3異常を同定している。血清DLK1・MKRN3測定に関しては、検体を収集できており、今後キットを購入してELISA法による濃度測定を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

異動に伴い利用できる施設が異なるため、MS-MLPA法やNGSによる解析系の構築がやや遅れたため。
MS-MLPA法によるTS14、SRSのスクリーニング、MKRN3のコピー数異常のスクリーニングに関しては、山梨大学に異動後の利用できる施設の確認後、解析系を構築することが遅れたため進捗はやや遅れたが、今後は前年度に構築できた解析系を利用することにより研究はスムースに継続できると考えられる。またMKRN3およびDLK1に対するターゲットシークエンスとしてのLong PCRによるアンプリコンシークエンス法によるパネル解析に関しても、山梨大学内のNGSを利用してシークエンスを行うことができたが、シークエンス後のDry解析は、パイプラインを構成中であり、やや進捗が遅れている。

今後の研究の推進方策

検体をさらに集積し解析を継続する予定である。MS-MLPA法に関しては解析系を構築済であり、このまま解析を継続する。本施設の設備でWet解析までできることが分かっており、NGSのDry解析に関して、現在解析系を構築している。

次年度使用額が生じた理由

大学内の消耗品の仕様により物品費が削減できたため。また、学会報告を今年多く行うため、昨年度は旅費が削減できたため。
今年度も、検体の解析を継続する必要があり、NGS解析に利用する薬剤をはじめとする消耗品の購入や前年度に多くはできなかった学会発表を行うための旅費に利用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 中枢性思春期早発症患者90症例の遺伝学的解析と臨床像の検討2024

    • 著者名/発表者名
      成澤宏宗、浦川立貴、長崎啓祐、矢ヶ崎英晃、内木康博、佐野伸一朗、齋藤朋洋、曽根田瞬、寺下新太郎、金城さおり、儘田光和、伊達木澄人、鳴海覚志、堀川玲子、緒方勤、深見真紀、鏡雅代
    • 学会等名
      日本小児内分泌学会
  • [学会発表] 中枢性思春期早発症90症例に対する新規原因遺伝子MECP2を含む遺伝学的原因頻度および臨床像の包括的解析2024

    • 著者名/発表者名
      成澤宏宗、浦川立貴、長崎啓祐、矢ヶ崎英晃、内木康博、佐野伸一朗、齋藤朋洋、曽根田瞬、寺下新太郎、金城さおり、儘田光和、伊達木澄人、鳴海覚志、堀川玲子、緒方勤、深見真紀、鏡雅代
    • 学会等名
      日本小児内分泌学会

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公開日: 2024-12-25  

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