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2023 年度 実施状況報告書

高リスク神経芽腫患者における末梢血微小残存病変の動態と臨床的意義の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K14977
研究機関神戸大学

研究代表者

二野 菜々子  神戸大学, 医学研究科, 医学研究員 (70869312)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード神経芽腫
研究実績の概要

高リスク神経芽腫(NB)は、患者の半数以上に再発・再増大が見られ、長期生存率が未だ50%に満たない難治性小児がんである。再発・再増大は、治療中および治療後に体内に残存する微小残存病変(MRD)-腫瘍組織ではがん幹細胞(CSC)、骨髄(BM)では播種性腫瘍細胞(DTC)、末梢血(PB)では循環腫瘍細胞(CTC)、から構成される治療抵抗性の細胞-の再活性化によると考えられる。BM検体からは腫瘍形成能を持ち転移・再発の起源となるDTCが同定され、BM-MRDと予後が相関することが示されているが、PB検体からは転移・再発の起源となるCTCが同定されておらず、PB-MRDの臨床的意義も不明である。これまでに申請者らのグループは、CSCに高発現する7つの神経芽腫関連mRNA(7 NB-mRNAs)をデジタルPCR(ddPCR)で定量するddPCR 7NB-mRNAs MRDアッセイを開発し、BM検体ではBM-MRDが高リスクNB患者の再発・再増大を正確に予測できること、BM検体と同時に採取したPB検体ではPB-MRDとBM-MRDが有意に相関することを明らかにしてきた。そこで本研究では、高リスクNB患者におけるPB-MRDの動態と臨床的意義を明らかにすることを試みる。本年度の本研究では、2例の新規発症高リスクNB患者におけるPB-MRDとBM-MRDの動態を明らかにした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究では、高リスクNB患者におけるPB-MRDの動態と臨床的意義を明らかにすることを目指している。これまでに、2例の新規発症高リスクNB患者におけるPB-MRDとBM-MRDの動態を明らかにし、おおむね期待通りに進行している。

今後の研究の推進方策

全国の小児がん診療施設に呼びかけて、出来る限り多数の新規発症高リスクNB患者のPBおよびBM検体を収集し、PB-MRDとBM-MRDの動態を検討し、PB-MRDとBM-MRDを組み合わせたMRD評価法の開発を行っていく。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Higher levels of minimal residual disease in peripheral blood than bone marrow before 1st and 2nd relapse/regrowth in a patient with high?risk neuroblastoma: A case report2023

    • 著者名/発表者名
      Inoue Shotaro、Nay Win Kaung、Mon Cho、Fujikawa Tomoko、Hyodo Sayaka、Uemura Suguru、Ishida Toshiaki、Mori Takeshi、Hasegawa Daiichiro、Kosaka Yoshiyuki、Nishimura Akihiro、Nakatani Naoko、Nino Nanako、Tamura Akihiro、Yamamoto Nobuyuki、Nozu Kandai、Nishimura Noriyuki
    • 雑誌名

      Oncology Letters

      巻: 26 ページ: 369

    • DOI

      10.3892/ol.2023.13955

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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