研究課題/領域番号 |
23K15063
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
槙 慶太 山形大学, 医学部, 医員 (80912112)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 原発性硬化性胆管炎 / 細胞外小胞 / 基底膜側EVs |
研究実績の概要 |
原発性硬化性胆管炎(PSC)の胆管周囲という限局した領域で炎症をきたす機序は解明されていない。胆管上皮細胞は管腔側と基底膜側の細胞極性を有しており、それぞれの側より異なるEVsが放出されていることが報告されている。本研究では胆汁うっ滞環境において胆管上皮細胞基底膜側EVsの組成が変化し、胆管周囲の炎症や線維化進展に関与することを目的とした。本研究にてPSCに特徴的な炎症・線維化の誘導に関与するEVs含有蛋白を同定することでPSCの病態メカニズムを解明し、将来的な創薬開発に発展させたいと考えている。以下、令和5年度の研究内容となります。細胞培養プレート内にメンブレン付きのセルカルチャーインサートを設置し、インサート上でヒト胆管上皮細胞株(H69)を培養した。細胞密度を100%コンフルエントにすることで細胞間隙をなくし管腔側と基底膜側に分離された培養系を作成した。Tight junction形成蛋白ZO-1の蛍光免疫染色することで細胞間隙がないことを確認した。管腔側培地にケノデオキシコール酸(CDCA)(100μM)とIFN-γ(50ng/mL)でH69を刺激し、インサート内(管腔側)において胆汁うっ滞環境を再現したvitroモデルを作成することに成功した。胆汁酸刺激を行った48時間後にインサート内(管腔側)とインサート外(基底膜側)のそれぞれの培養液を回収し、超遠心法でEVsを抽出した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和5年度の当初の実験計画では胆汁うっ滞環境を再現したvitroモデルを作成して、抽出したEVsのプロテオミクス解析まで行うことを予定していた。令和5年後は、EVs抽出まで実験を進めることができ、おおむね順調に進展できていると考える。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度はプロテオミクス解析で炎症や線維化進展に関与する蛋白を同定して、それによる細胞への刺激実験を展開していきたいと考える。
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次年度使用額が生じた理由 |
想定していた物品費とくらべ、費用がかからなかったことが原因と思われる。余剰金は令和6年度に使用する物品費に使用することを検討している。
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