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2023 年度 実施状況報告書

近赤外線自家蛍光法による不安定プラークの診断および治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K15095
研究機関新潟大学

研究代表者

池上 龍太郎  新潟大学, 医歯学系, 助教 (20815360)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード不安定プラーク / 自家蛍光 / マクロファージ / リソソーム
研究実績の概要

マクロファージにおける自家蛍光発生のメカニズムについて、リソソーム機能低下により消化不良産物が細胞内に蓄積し、さらにオートファジー機能低下による損傷リソソームの除去機構破綻が関与しているという仮説について検証を行った。リソソーム阻害薬を添加すると自家蛍光は増強し、オートファジー賦活化薬によって自家蛍光は減弱することが確認され、リソソーム機能の低下が自家蛍光発生に関与していることが明らかとなった。シャペロン介在性オートファジー(CMA)は機能不全に陥ったリソソーム除去に重要な役割を担うと考えられ、自家蛍光発生細胞におけるCMAを評価した。酸化LDLを添加して5日間培養した自家蛍光発生マクロファージから抽出したリソソームにおけるLAMP2の発現は、自家蛍光非発生細胞よりも低下する傾向が見られ、CMAが減弱していることが示された。さらに、自家蛍光発生細胞における詳細なCMAの評価を行っていく予定である。また、自家蛍光粒子のプラーク内環境にける病態的意義を検証するため、自家蛍光発生細胞から超遠心法によりリソソームを抽出し、THP-1細胞や血管内皮細胞に添加して細胞応答を評価する実験を行っている。自家蛍光発生細胞から抽出したリソソームを添加すると細胞生存率が低下することから、自家蛍光発生細胞のリソソームは細胞障害性が強く、プラーク内環境にいて周辺細胞の細胞死誘誘導に働くであろうことが示唆される。この点について、さらに検証を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

マクロファージから超遠心法によるリソソーム抽出アッセイの確立にやや時間を要したため。

今後の研究の推進方策

おおむね仮説通りの実験結果が得られている。自家蛍光発生マクロファージから抽出したリソソームのサンプルを用いて、シャペロン介在性オートファジーの評価(step1)とプラーク内環境への影響(step2)についてのin vitroでの検証をさらに進めていく。

次年度使用額が生じた理由

物品の購入額が想定より少なく、他の研究費で賄うことができた。今後の研究の進捗により試薬などの購入、動物実験の準備などの支出増加が見込まれており、次年度に使用の予定。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Serum Apolipoprotein-A2 Levels are a Stronger Predictor of the Residual Cardiovascular Event Risk after Percutaneous Coronary Intervention2023

    • 著者名/発表者名
      Takumi Akiyama, Ikegami Ryutaro, Naoki Kubota, Toshiki Takano, Shintaro Yoneyama, Takeshi Okubo, Makoto Hoyano, Kazuyuki Ozaki, Takayuki Inomata
    • 学会等名
      AHA anuual meeting 2023
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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