研究課題/領域番号 |
23K15311
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
岡本 秀一郎 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (10529035)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 分化誘導 |
研究実績の概要 |
『脂質メディエーターによる新規分化誘導療法の開発』研究では、新たな白血病の分化誘導療法を開発するために、特殊な培養環境中に分泌される分化誘導因子の分離・精製を進めている。これまでに、分化誘導因子が脂質メディエーターであることを見出している。この脂質メディエーターを同定して治療法の確立を目指している。 脂質メディエーターの分離に、薄層クロマトグラフィーを活用し分離を進めたが、分離が安定しなかったため薄層クロマトグラフィーによる分離は断念した。次に、液クロマトグラフィーを用いて分化誘導因子の精製を進めた。初期には分離が上手くいかない状況であったが、分離液の組成を調整することで脂質メディエーターを高純度で精製することに成功した。現在、分離した脂質メディエーターを質量分析で解析し、十数種類の候補分子にまで絞り込むことに成功している。しかし、高純度の分離に成功したことで、脂質メディエーターをによる細胞毒性が現れており、新たな問題として解決が必要となっている。この問題を解決するため、低濃度の脂質メディエーターで分化誘導実験を行う必要があり、分化誘導実験の条件検討を進めている。特に、低濃度の脂質メディエーターを用いた場合、培養液中に含まれるウシ胎児血清の影響があるため、無血清培地での実験が必要とンある。現在、無血清培地の選定を進めている。また、様々な細胞で脂質メディエーターの効果を確認するため、多くの白血病細胞株で分化誘導実験を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究課題では、新規分化誘導療法に使用できる脂質メディエーターの生成が目的である。現在、薄層クロマトグラフィーと液クロマトグラフィーを用いて分化誘導因子の精製を進めている。しかし、精製が進むにつれて脂質メディエーターの純度が上がった結果、細胞毒性が現れるようになった。このため、分化誘導の解析が困難な状況となっている。
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今後の研究の推進方策 |
高純度の脂質メディエーターによる細胞毒性の出現により、分化誘導の解析が困難になっている。その問題を解決するため、脂質メディエーターの濃度を調整し、分化誘導実験の条件検討を進めている。
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次年度使用額が生じた理由 |
実験遂行するため実験補助員の採用を行う方針となり、補助員の募集を行ったが応募がなかったため費用の使用予定の変更が生じた。 2024年度も引継ぎ補助員の募集を行うが、採用が難しい場合は、実験効率の改善を目的として、CO2インキュベーターとクリーンベンチの購入を検討している。
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