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2023 年度 実施状況報告書

膵癌細胞由来細胞外小胞が誘導する癌微小環境の腸管神経リプログラミング機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K15494
研究機関名古屋大学

研究代表者

砂川 真輝  名古屋大学, 医学系研究科, 特任助教 (50892709)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード癌ー神経連関 / 腫瘍微小環境 / 増殖 / 遊走
研究実績の概要

本研究は膵臓癌の癌関連神経を標的とした新規治療法開発のために”膵臓癌における神経ー癌連関のメカニズムおよび癌細胞による神経のリプログラミングの解明”を行う。本年度はマウス十二指腸及び小腸から腸管神経を摘出し初代培養を作成すること、ならびにマウス由来膵臓癌細胞と共培養を行い、癌細胞の有無による腸管神経のTranscriptome解析を行うことで、神経細胞のプロファイルを同定することを目標とした。現在、膵臓がんモデルマウス(Pdx-Cre; LSL-KrasG12D; LSL-Trp53R173H/+: KPCマウス)から初代膵臓癌細胞を樹立することができた。また、同マウスモデルにより発生した膵臓がんに、逆行性神経トレーサーであるコレラトキシンを注入した。蛍光免疫組織染色を行うことでGFP陽性コレラトキシンがマウス十二指腸の神経細胞に確認できたことから、膵臓癌組織にはマウス腸管神経が存在していることが明らかとなり、十二指腸由来の腸管神経が膵臓癌に向かうことが誘導されることが強く示唆された。続いて、マウス由来神経細胞と癌細胞の共培養を行うことを目的とした。そのためにマウス十二指腸及び小腸から腸管神経の摘出および同定が必要である。しかし、マウス腸管神経細胞の単離に難渋しており、安定した培養法の確立を検討している。したがってさらに若年齢マウスの腸管粘膜下層から腸管神経細胞を単離することで容易に上皮と分離することが可能になると考える。あるいはiPS細胞を用いてヒト腸管神経へと分化を誘導し、ヒト癌細胞を共培養を行うことで、in vitroにおける同様の実験系を確立させることが可能になると考える。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

マウス腸管神経細胞の単離に難渋しており、In Vitroでの実験系が進まない。

今後の研究の推進方策

腸管神経細胞の単離方法を確立すると同時に、In vitroの実験系においては腸管神経に分化誘導させたiPS細胞を用いて癌との共培養を行うことを検討する予定である。

次年度使用額が生じた理由

本年は腸管神経細胞の単離が進まず、次世代シーケンサーに用いる予定であった金額がそのまま残った。来年度の使用額と合わせてin vitroでの実験系を構築することとしている。

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公開日: 2024-12-25  

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