胃癌腹膜播種は予後不良であり、近年導入された免疫チェックポイント阻害薬(Immune Checkpoint Inhibitor; ICI)の治療効果も期待された程ではなかった。我々は、腹膜播種マウスモデルが抗PD-1抗体治療抵抗性を示すことに加え、骨髄由来抑制性細胞(myeloid-derivedsuppressor cell; MDSC)に強力なT細胞抑制効果があることを見出した。そのため、難治性腹膜播種の抗PD-1抗体治療抵抗性を克服するためにはMDSCの制御こそが重要と考える。本研究はその中でも特に免疫抑制効果の強いCD244+ PMN-MDSCを標的に難治性腹膜播種の治療抵抗性の機序解明と新規免疫療法の開発を目指す研究である。
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