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2023 年度 実施状況報告書

加齢と治療誘導性がん細胞老化の病態理解に基づく真に有効な化学免疫療法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 23K15522
研究機関島根大学

研究代表者

谷浦 隆仁  島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 助教 (40818423)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2025-03-31
キーワード加齢 / がん免疫療法 / 治療誘導性がん細胞老化
研究実績の概要

本年度は、「免疫能が低下した加齢担がんマウスに対する免疫誘導性化学療法を増強する免疫賦活剤の探求」を目的に研究を計画した。さらなる治療効果を増強する目的でいくつかの免疫調節試薬を用いて、動物実験を行った。そのうちの一つである、Lentinula edodes菌糸体(L.E.M.)エキスと以前報告したL-アルギニンの経口摂取による5-フルオロウラシル(5-FU)/オキサリプラチン(L-OHP)および/またはシクロホスファミド(CP)を用いた免疫原性化学療法の治療効果増強を若齢マウスで検証した。最初に、L.E.M.エキスとL-アルギニンの毒性や効果を若齢マウスで確認した。CT26がんモデルで、腫瘍体積は半減したが、その効果は有意ではなかった。化学療法単独とL.E.M.エキス/L-アルギニン併用化学療法とで、CT26治癒マウスから作製した腫瘍特異的細胞傷害性T細胞の細胞傷害性に差はなかった。これらの結果から、L.E.M.エキスとL-アルギニンの補充による免疫賦活効果は確認できなかった。今後は、免疫機能の低下した老齢マウスを用いて検証を予定している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

動物実験設備の不良により、現在中断を余儀なくされている。
それに加えて、研究室の移転が必要となり、研究機器の新規購入を行った。
したがって、本年度は実験動物の使用が遅延したため、実験動物の購入費を機器購入に当てた。

今後の研究の推進方策

令和6年度には、宿主免疫の活性につながる薬剤や投与方法の探求のため、鋭意分析を進めている。
また、実臨床での応用に向けて、ヒト細胞株での実験系の準備と、老齢マウスを使った実験を予定しており、実験動物や試薬等の購入に使用する予定である。

次年度使用額が生じた理由

大きな設備購入は行ったものの、動物実験施設の更新等により、予定していた動物実験を延期としたこともあり、予算より少ない金額のみとなった。
次年度では老齢マウスを用いた実験を行っていくために、マウスの購入費用およびその他の実験資材について繰越分を使用していく予定である。
また、実験結果が揃った段階で、英語論文や学会発表を随時行っていく予定であり、今後、英文校正や論文投稿料として使用していく予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Modulatory effects of supplementation of <i>Lentinula edodes mycelia</i> extract and?<scp>l</scp>‐arginine on the therapeutic efficacy of immunogenic chemotherapy in colon cancer‐bearing mice2023

    • 著者名/発表者名
      Taniura Takahito、Ishitobi Kazunari、Hidaka Masaaki、Harada Mamoru
    • 雑誌名

      Microbiology and Immunology

      巻: 68 ページ: 15~22

    • DOI

      10.1111/1348-0421.13101

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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