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2023 年度 実施状況報告書

神経修復術後の神経再生を妨げない至適神経縫合法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K15625
研究機関筑波大学

研究代表者

井汲 彰  筑波大学, 医学医療系, 講師 (80909284)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
キーワード末梢神経再生 / 神経縫合 / 神経欠損
研究実績の概要

末梢神経修復術後の神経再生を阻害しない神経縫合法の技術を確立することを目的に動物実験を行なった。神経移行モデルはこれまでに当教室で確立していたラットの大腿神経から坐骨神経への交差神経縫合モデルの技術を用いた検証を行う方針としており、初年度は神経縫合術への技術応用を確立するため、ラットを用いた神経5mm欠損モデルに対して、オリジナルの神経縫合法(遠位断端の神経外膜をスカーフ状に形成し、近位断端をスカーフで包むように縫合)と通常の神経縫合法(コントロール群)の2群の神経再生を機能評価(神経伝導速度検査、筋湿重量、Sciatic Functional Index)と組織学的評価(神経修復部5mm遠位と神経筋接合部近位の2部位における再生軸索数・再生軸索系)で検証した。8週齢のLewisラット12匹を用いて各群6匹ずつ動物モデルを作成した。評価は術後4、8、12週のSciatic Functional Indexと、12週での全機能評価と組織評価を行い、神経再生の程度を2群間で比較した。両群とも1匹ずつ手術中及び術後経過観察期間中に死亡したため、評価数は5匹ずつとなった。機能評価ではオリジナルの縫合法の方が機能回復が良好な傾向(統計学的有意差なし)を認めた。現在組織評価の結果を解析中である。初年度は技術応用の確立を目的としており、今後のn数を増やし(目標は各群10匹)、さらに長期成績(術後半年,1年)を含めたオリジナルの縫合法の有用性を検証していく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

オリジナルの縫合法及び通常の縫合法での動物モデル作成の技術確立のためまず少数(各群5匹ずつ)での動物実験を行い、現在機能評価、組織学的評価の結果を解析している段階である。現在までの結果をまとめ、動物モデルの妥当性を検証したのちに追加検証(遺伝子解析やIsometric tetanic forceを用いた機能評価)と追加の動物モデルの作成(nの増加)を行う予定としている。

今後の研究の推進方策

現在までの結果を解析した後に、学会での発表(動物モデルの妥当性)を計画している。さらに、非臨床でのProof of conceptの取得を目指し、今年度は追加の動物実験を継続していく予定である。

次年度使用額が生じた理由

動物モデルの妥当性検証のためにまず少数のラットで検証を行った結果、今年度の使用額が当初の予定より少なくなったため、来年度は今年度の余り分も踏まえnを増やすための追加実験を予定している。

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公開日: 2024-12-25  

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