研究課題/領域番号 |
23K15633
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
玉田 尚 横浜市立大学, 医学研究科, 客員研究員 (70439181)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | ARDS / VILI / ネクローシス / メカニカルストレス |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,ARDSによって傷害を受けた肺において,肺胞上皮細胞のメカニカルストレスへの耐性がどのように変化しているのか解析し,さらにその分子制御機構を明らかにすることである.最終的には同定された分子制御機構に介入することで,ARDSにおけるVILIを抑制できるような治療標的の同定を行いたいと考えている. 第一段階としてマウス肺胞上皮細胞株MLE12をフィブロネクチンでコーティーングした培養細胞伸展装置用のチャンバーに播種し,24時間培養する.培養後,カゼイン腹腔内投与にて無菌性腹膜炎を起こさせたマウス(C57BL6J)より腹水を採取し,Percollによる遠心分離にて好中球を単離する.単離した好中球をMLE12細胞比4倍の数だけチャンバー内に加え,さらにその直後にLPS(0111:B4)を終濃度1μl/mlの濃度で加え,24時間共培養することで,ARDSをモデリングした肺胞上皮細胞傷害モデルを作成し,正常細胞チャンバーと肺胞上皮細胞傷害チャンバーを培養細胞伸展装置(ストレックス社製自動伸展装置 STB-140)にてストレッチを行うことで,メカニカルストレスを加える.12%伸展・15回/分(低容量肺保護換気を模した条件),12%伸展・30回/分(低容量であるが,頻呼吸を模した条件),20%伸展・15回/分(高容量換気を模した条件)の3条件で,それぞれのチャンバーを伸展し,4時間,6時間,12時間,24時間で培養上清および細胞を回収または固定し,フローサイトメトリーによる死細胞解析やウェスタンブロッティングによる細胞死に関連する因子の同定,細胞骨格の構造変化の観察等を行う.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
ストレッチチャンバーでの細胞培養や死細胞解析,細胞骨格の観察などの条件検討に時間を要し,本実験に進めずにいるため.
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今後の研究の推進方策 |
条件検討に時間を要しているが,徐々に条件は整ってきているので2024年度中には本実験を開始できるものと考えている.
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次年度使用額が生じた理由 |
研究の進行が遅れていることや,条件検討等で行った実験はすでに研究室にあった資機材を使用したため,当初予定していた物品等の購入がなく,次年度使用額が発生した.研究の進行により,死細胞解析やRNA-seq,マウスを用いた介入実験用に使用する予定である.
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