研究実績の概要 |
本研究は耳下腺手術の合併症の一つであるFrey症候群について、その原因とされる耳介側頭神経に着目し、基礎と臨床の2方面からの検討を計画したものである。 まず、耳介側頭神経の耳下腺内での分布を調べるために、ご遺体からの耳下腺の切片において免疫染色での同定を試みた。nNOS, VAChT, ChAT, Tyrosine Hydroxylaseでの染色を行ったが、標的となる神経の同定は困難で安定した同定方法について検討中である。 一方で、臨床の方からは過去の手術症例からデータを抽出し、腫瘍の耳下腺内での位置(亜部位)によりFrey症候群の発症率が異なることが分かった。これについては2024年9月に口腔咽頭科学会にて報告予定である。
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