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2023 年度 実施状況報告書

NPWTがもたらす新たな術後合併症ゼロの世界~皮膚・深部組織への効果を探る

研究課題

研究課題/領域番号 23K15947
研究機関北海道大学

研究代表者

三浦 隆洋  北海道大学, 大学病院, 助教 (90829433)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2025-03-31
キーワードNPWT / 術後合併症 / 創傷治癒 / 陰圧閉鎖療法 / 動物モデル
研究実績の概要

Negative pressure wound therapy(NPWT)は、褥瘡などの皮膚潰瘍のみならず、植皮の固定など様々な創傷へ適応が拡大され、近年では縫合部に適用する使用法(Incisional NPWT)が報告されてきた。さらに我々は新たなコンセプトとして創部周囲の皮膚上にフォームを充てるExternal NPWTを従来の潰瘍部へのNPWTと組み合わせることで創傷治癒促進効果が得られることを報告してきた。また、縫合部直上へのExternal NPWTは、血流の改善、創縁の減張、滲出液の吸引、外部環境からの創保護等によって良好な結果が得られるとされるが、創部外にNPWTを使用することで皮膚および深部組織に対してどのような効果や影響があるのかを検討した報告は存在しない。また、NPWTによる陰圧負荷はフォーム適用部皮下の血管を圧迫し、局所血流の低下を招くとする報告もあり、創傷治癒に悪影響を及ぼす可能性も考えられる。
本研究では、動物モデルを用いて、External NPWTの創縁に及ぼす影響を基礎的に解明するほか、局所の皮膚および深部軟部組織に対しどのような影響をもたらすのか、さらにはNPWTの設定や至適圧について検討する。これにより新たな製品開発の礎を築くだけでなく、すでに商品化されているIncisional NPWTにおいてもその至適圧および設定における更なる発展が期待される。
初年度は、皮弁モデルの作成と、その手技の安定化を図った。次年度以降は皮膚および皮弁モデルに対して陰圧設定の調整や、病理組織学的評価等を進める予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

初年度は1) External NPWTの皮膚および創縁に対する効果の検証、2) 圧設定の変化による創縁に対する効果の検証を行うことを目標にした。最初の段階として皮弁モデル作成とその手技の安定化を図りつつ、皮弁モデルに対するNPWTの圧設定の調整などを含めたモデル作成を行った。安定した術後経過を確保できる手技を習得することを目標とし、達成を間近としている。

今後の研究の推進方策

次年度は、本年度に達成できなかった病理組織学的評価やreal time PCRおよびWestern blotによる解析を行う予定である。NPWTにおける創面および非治療部におけるCOL1A1、α-SMA、bFGF、TGF-β等の遺伝子・タンパク質発現を評価する予定である。

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公開日: 2024-12-25  

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