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2023 年度 実施状況報告書

骨形成能と軟組織治癒促進能を誘導する吸収性メンブレンの歯周組織再生療法への応用

研究課題

研究課題/領域番号 23K16056
研究機関福岡歯科大学

研究代表者

加我 公行  福岡歯科大学, 口腔歯学部, 講師 (50824083)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワードPLGA / S-PRGフィラー / 骨芽細胞 / 生体吸収性ポリマー / 再生療法 / メンブレン
研究実績の概要

Poly(lactic-co-glycolic acid) (PLGA)グラニューを熱プレスにてシート上に成型し,マルチイオン徐放性バイオアクティブガラス(Surface Pre-Reacted Glass ionomer: S-PRG)フィラーを0%, 5%, 10% 濃度にてPLGAシートに添加し,イオン徐放性PLGAシートの製作を行い,S-PRGフィラー含有PLGAシートの表面観察と初期細胞接着について評価した。
材料及び方法:PLGAグラニューに0%, 5%, 10% の割合にてS-PRGフィラーを含有し,熱プレス機で2.0cm×2.0cm のメンブレン様に成型を行った。製作したイオン徐放性PLGAシートの表面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて表面形状の観察を行った。初期細胞接着能として,MC3T3-E1細胞をイオン徐放性PLGAシートの表面上に5000cells/cm2 にて播種し,10%FBS含有MEM-αにて3時間培養後に,光学顕微鏡にて形態観察および接着細胞数の計測を行った。
結果:S-PRGフィラーを含有していないPLGAシートは平坦上であった。S-PRGフィラーを含有したPLGAシートのSEM観察では,表面に1~3μmサイズの凹凸形状が観察された。
5%, 10% S-PRGフィラー含有PLGAシート上のMC3T3-E1細胞の細胞接着数は,0%S-PRGフィラー含有PLGAシート上の細胞接着数よりも有意に多かった(p<0.05)。5%と10%のS-PRGフィラー含有PLGAシート上のMC3T3-E1細胞の細胞接着数には,有意差を認めなかった。0%S-PRGフィラー含有PLGAシート上のMC3T3-E1細胞は,平面上に伸展していた。S-PRG含有PLGAシート上では,フィラーの凹凸に沿って伸展している様子が観察された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究機関の走査型電子顕微鏡の故障により,実験に遅れが生じたため。

今後の研究の推進方策

骨芽細胞 MC3T3-E1細胞の長期培養を行い,増殖能および石灰化基質産生能の評価を行う。
また,マウス由来線維芽細胞の細胞接着脳および増殖能の評価を行う。

次年度使用額が生じた理由

本年度は,マウス由来線維芽細胞の培養に着手できなかったため,来年度に細胞の購入と各種実験費用にあてる。
また,作製した試料のレーザー顕微鏡など追加実験に使用する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] マイクロナノパターン構造とS-PRGフィラーの吸収性メンブレンへの応用2024

    • 著者名/発表者名
      加我公行
    • 雑誌名

      Precision Medicine

      巻: 7 ページ: 37-40

  • [学会発表] イオン徐放性アクリル常温重合レジンの開発2023

    • 著者名/発表者名
      加我公行
    • 学会等名
      第50回福岡歯科大学学会総会

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公開日: 2024-12-25  

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