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2023 年度 実施状況報告書

軸索ガイダンス因子による口腔顔面領域の神経障害性疼痛増幅メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K16113
研究機関大阪大学

研究代表者

小田 若菜  大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (10964869)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード神経障害性疼痛
研究実績の概要

神経障害性疼痛モデルにおけるRGMの関連を調べるために以下の実験を行った。
(1)神経障害性疼痛モデルを確立した。von Frey filamentを用いてwhisker pad中央部に機械的刺激を与え、逃避行動を見せる閾値が低下したことにより神経障害性疼痛を発症していることを確認した。
(2)痛覚伝導路の一次中継核におけるpERK発現の免疫組織学的検討を実施した。口腔顔面領域の痛覚伝導路の一次中継核である三叉神経脊髄路核尾側亜核(Vc) および上部頚髄(C1-C2) においてpERK陽性神経細胞が確認できた。これにより確立したモデル動物においてひきおこされた神経障害性疼痛により口腔顔面領域の痛覚伝導路が活性化していることを確認した。
(3)口腔顔面領域の痛覚伝導路におけるRGM、その受容体(neogenin)の免疫染色を行った。Vc、C1-C2におけるそれぞれの分子の発現の有無とその経時的変化について免疫染色を行った。Vc、C1-C2における各分子の免疫陽性細胞数を計測した結果、モデル作成のため眼窩下神経結紮を行った14日目、21日目においてVcおよびC1-2でRGMaとneogeninの発現が確認できた。コントロール群と比較してモデル動物においてはRGMaが有意に増加していることが新たに明らかになった。以上の結果より口腔顔面領域の神経障害性疼痛モデル動物においてRGMaが関与していることが今回あらたに明らかにできた。
(4)CCIモデルラットにおけるRGMの遺伝子発現定量解析を行う準備を実施した。条件検討を行い、RGMaの遺伝子発現が確認できた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

リアルタイムPCR実験を行うにあたり必要な物品や装置が当研究室にないため、学内他学部所有の実験設備などを利用できるようにするなど実験を開始できるまでに準備期間を要した。

今後の研究の推進方策

今後次年度はRGMa中和抗体を投与していくが、抗体の半減期などの条件より大槽投与ではなく脳室内持続投与へ変更する。
またリアルタイムPCRにてRGMaがVcにて増加しているか定量的に検討していく。

次年度使用額が生じた理由

実験計画がやや遅れているため本年度に行う予定であった実験の一部を次年度へ繰り越すこととなった。そのため次年度使用額が生じることとなった。
また当初購入を予定していた装置があったが、学内に利用可能な装置があったため購入の必要がなくなった。

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公開日: 2024-12-25  

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