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2023 年度 実施状況報告書

口腔扁平上皮癌の治療効果予測バイオマーカーと新規治療の開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K16140
研究機関旭川医科大学

研究代表者

矢島 優己  旭川医科大学, 大学病院, 医員 (60867042)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2025-03-31
キーワード口腔扁平上皮癌 / 分子標的薬 / レンバチニブ
研究実績の概要

マウス扁平上皮癌細胞株(mSCC1、mSCC2)を移植した野生型マウス(BALB/c)にレンバチニブを投与し、抗腫瘍効果の確認を行った。mSCC2では一時的な腫瘍増殖抑制を認めるも長期的な抗腫瘍効果は認められなかったが、mSCC1の腫瘍増殖は有意に抑制された。
続いて、レンバチニブの腫瘍微小環境へ与える影響について評価するため、マウス扁平上皮癌組織の免疫組織染色(血管新生、リンパ管新生マーカー)を行った。レンバチニブの投与により、αSMA陽性細胞が減少したことから腫瘍血管とがん関連線維芽細胞(CAF)の減少が示唆された。また、CD31陽性細胞の減少も見られ、血管内皮細胞の減少が示唆された。さらにLyve-1陽性細胞も減少しており、リンパ管の減少が示唆された。レンバチニブはマウス扁平上皮癌に対して、血管抑制、リンパ管抑制の効果を示すことが示唆された。
レンバチニブの癌細胞への直接的な影響を確認するため、mSCC1、mSCC2をレンバチニブ含有培養液で培養したところ、濃度依存的に細胞増殖抑制が見られた。続いて、レンバチニブが免疫細胞に与える直接的影響を確認するため、各々の細胞株の培養上清をマウス脾臓細胞に加えて、培養し、T細胞の分裂割合を解析した。mSCC2の培養上清はmSCC1に比べてT細胞の分裂を強く抑制した。次にマウス脾臓細胞をmSCC1、mSCC2の培養上清とレンバチニブを含有した培養液で培養し、T細胞へのレンバチニブの直接的影響を確認した。生細胞の割合から培養上清の抑制率を算出し、比較検討を行った。mSCC2の培養上清の抑制率の方がmSCC1に比べて、レンバチニブの濃度依存的に低かった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画通り、おおむね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

マウス扁平上皮癌細胞株の差に影響を及ぼすと仮定しているFXYD3発現の有無と抗腫瘍効果の差について、in vitroおよびin vivoで検証していく。

次年度使用額が生じた理由

前年度使用の物品費が想定よりも少なく済んだため、次年度研究へ繰り越すこととしたため。

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公開日: 2024-12-25  

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