研究課題/領域番号 |
23K16172
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研究機関 | 神奈川歯科大学 |
研究代表者 |
小松 紀子 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (10644106)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | イムノトキシン / 光線力学療法(PDT) / iTAP / EGFR / NPe6 / 光化学的内在化法 / endosomal escape / 頭頸部扁平上皮癌 |
研究実績の概要 |
研究計画1からⅠ-2までのうち、Ⅰ.イムノトキシン(IT)-Cmabの作製および頭頸部扁平上皮癌(HNSCC)細胞株のEGFR発現量測定、Ⅱ.光化学的内在化法(endosomal escape)の開発、Ⅱ-1.HNSCC細胞株におけるIT-Cmab+PDT(PS1, 775nm)の細胞傷害効果の検証まで終了した。 光増感剤として、共同研究者により独自に作製したPS1の使用を予定していたが、人員の不足等により安定した供給が困難であることから、代替として、光増感剤として、mono-L-aspartyl chlorin e6 (NPe6)を用いた。 in vitroのHNSCCにおけるIT-Cmabと光線力学療法を併用したiTAP法による抗腫瘍効果の増強を明らかにし、学会および論文発表した(Noriko Komatsu et al. :Cetuximab-Toxin Conjugate and NPe6 with Light Enhanced Cytotoxic Effects in Head and Neck Squamous Cell Carcinoma In Vitro. Biomedicines 2024, 12(5), 973) また、HNSCC細胞株におけるⅡ-1.IT-Cmab+PDT(PS1, 775nm)の細胞傷害効果の検証では、光増感剤として、元々使用を予定していたPS1をin vitroで使用する分は確保できたため、同様に細胞傷害性試験を行い、IT単独と比較して抗腫瘍効果の増強を明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
In vitroの実験系は、今までの実験系と同様に行い、安定したデータを得ることができたため、当初の計画より進展している。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、実験計画のうち、in vivoのⅡ-2.HNSCCゼノグフラフトマウスにおけるIT-Cmab+PDT(NPe6, 775nm)の抗腫瘍効果の検証を行い、学会および論文発表することを予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究に必要な物品を購入するには不足する金額でしたので、次年度の研究に必要な物品を購入する予定です。
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備考 |
頭頚部がんに対するiTAPの有効性を示す論文がBiomedicines(https://www.mdpi.com/2227-9059/12/5/973)に発表されました。(神奈川歯科大学との共同研究)
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