研究課題/領域番号 |
23K16348
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
千葉 一平 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 助教 (20835897)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 身体活動 / 腎機能 / 遺伝リスク |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、腎機能低下を抑制しうる身体活動のパターンを明らかにすること、およびその活動パターンと腎機能の関連は遺伝的リスクにより異なるか明らかにすることである。2段階での実施を予定しており、①不活動の時間を含むどのような身体活動パターンが腎機能と関連するか?②遺伝的に腎機能低下リスクが高い場合でも、良好な身体活動パターンは腎機能と関連するか?を明らかにする。①の段階で必要となる身体活動データは活動量計(Omron HJA-750C)にて測定されており、ローデータの整備と解析可能な形へとデータの集計・加工を行った。様々なパターン(強度別身体活動時間、連続時間を考慮した座位時間)での身体活動データの整理が可能である。本研究の参加者は東北メディカル・メガバンク計画の健康調査参加者であり、血液検査、質問紙調査、生理機能検査を行っておりこれらの情報と活動量計の情報が紐づけて解析できるようデータの加工と修正を行っている。予備的な分析を行い、分析上妥当な身体活動データを有する対象者数の確認や、分析対象者の特性確認、および活動量計で測定した身体活動量および座位時間が腎機能と関連する傾向を確認している。また、研究参加者の身体活動量は同様の活動量計を用いた先行研究の値から大きく外れていないことも確認できた。②の段階に関して、腎機能低下の遺伝リスクについて検討できるようSNPアレイのデータの整理集約と遺伝リスクスコア算出たのためのソフトウェアの準備を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
活動量計データについて、約8000名分の有効なデータについて、データベース化が完了した。解析環境への取り込みも完了している。採血や質問紙、生理機能検査を含む健康調査のデータについて今後整理が概ね完了し、活動量計データとの紐づけも可能な状況となっている。遺伝情報以外については分析が可能な状況であるため概ね順調であると考える。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、①腎機能に関わる身体活動パターンの抽出 ②腎機能に関わる遺伝因子の解析について進めていく。②で分析した遺伝リスクで層別解析を行い、①で検討した身体活動パターンの腎機能の関連について検討する。これに伴い研究成果について順次学会発表、論文化を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度の活動量計データ整備において想定より謝金等発生せず進捗した。次年度は遺伝情報の整理に向けた作業を進める。また、整理されたデータを分析し、順次学会発表・論文投稿を行っていく予定である。
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