研究課題
モバイルヘルスの中でも多機能性と柔軟性をもつスマートフォンは益々臨床・研究に用いられ、日常生活圏における健康情報は蓄積されつつある。しかし、このような個々人の健康情報を健康増進や行動変容、効果的な介入に結びつけるための医療従事者に活用されるためのエビデンスは未だに不足している。そこで、本研究ではこれまで申請者が開発・運用してきたドライアイ研究用スマホアプリをロールモデルとし、スマホアプリで収集した患者報告アウトカム(ドライアイ疾患特異的質問紙票)と生体情報(最大開瞼時間)の同等性、妥当性、信頼性を検証する。さらに、ドライアイ研究用スマホアプリに関わる診断能を検証する。本研究成果は、モバイルヘルスによる健康情報収集の有効性を確立し、モバイルヘルスの利活用による患者・市民の日常生活圏を中心とした医療の実現に貢献できる。2023年度はドライアイ研究用スマホアプリによるアプリ媒体J-OSDIと、紙媒体J-OSDIの同等性、妥当性、信頼性を検証ならびにドライアイ研究用スマホアプリで測定するアプリ媒体最大開瞼時間と細隙灯顕微鏡で測定する最大開瞼時間の同等性・妥当性・信頼性を検証した。
2: おおむね順調に進展している
2023年度は実施予定であったドライアイ研究用スマホアプリによるアプリ媒体J-OSDIと、紙媒体J-OSDIの同等性、妥当性、信頼性の検証試験ならびに、ドライアイ研究用スマホアプリで測定するアプリ媒体最大開瞼時間と細隙灯顕微鏡で測定する最大開瞼時間の同等性・妥当性・信頼性の検証試験を完了した。
2024年度はドライアイ研究用スマホアプリの診断能に関わる臨床研究を実施ならびに層別化アルゴリズムの臨床的有用性の検証試験を実施する。研究計画の立案ならびに倫理承認は取得済みであり、準備状況は良好である。
2023年度は研究室内に常備されている設備備品を使用することで経費の削減を行い次年度使用額が生じた。次年度使用額については、2024年度に研究成果の国内学会ならびに;国際学会における旅費、研究参加に伴う謝礼に充当する。
すべて 2023
すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 4件)
Scientific Reports
巻: 13 ページ: 13:13583
10.1038/s41598-023-40968-y