研究課題/領域番号 |
23K16403
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研究機関 | 湘南医療大学 |
研究代表者 |
碓井 瑠衣 湘南医療大学, 臨床医学研究所, 客員研究員 (80805549)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 肥満 / コートジボワール / RCT |
研究実績の概要 |
コートジボワールの最大都市アビジャンでは都市化にともない肥満割合が増加傾向にある。アフリカの市場商人は職業スタイルの特徴から肥満のリスクが高く、同国のA市場を対象とした研究では、女性の肥満者は30%と同国平均の倍以上であった。商人は同国低中所得層の女性の主要な職業であることから、女性商人を対象とした肥満対策は重要課題と言える。 減量プログラムの実施において欧米諸国等においてはスマートフォンアプリを活用したプログラムが実施され効果を出している。しかしサブサハラアフリカにおいてコミュニティレベルでスマートフォンアプリを活用した減量プログラムの実施は見当たらない。コートジボワールにおいては、低中所得層でもスマートフォンを所持する者も少なくなく、対象市場の女性商人のスマートフォン所持率は約7割であったことから、スマートフォンの活用は可能であると言える。 上記の背景より、本研究の目的は市場の女性商人を対象に、スマートフォンアプリを活用した減量プログラムを実施しその効果をランダム化比較試験にて検証することとした。 2023年度は先行研究を参考に、使用するスマートフォンアプリの選定と試行を実施し、素案を作成した。作成した素案について現地専門家、市場女性等と意見交換を行いながらプログラム内容の検討を行った。また質問紙の作成、調査員/指導員の研修のための講師選定、研修資料の作成等を行った。さらに同国保健省の国家倫理委員会での承認、および対象とする市場の研究承諾を得た。今後は日本国内機関での倫理審査委員会の承認を得る予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画では、初年度に倫理審査委員会への承認を得るところまでを計画していた。しかし、コートジボワールでの倫理委員会の承認は得られたが、日本国内機関における倫理審査委員会の承認を得ることができていないため、予定より進捗が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、日本国内機関における倫理審査委員会の承認を得られた後、現地での調査を開始する。年度内に、現地調査員/指導員への研修、対象者リクルートのための調査、ベースライン調査と介入開始、3か月後調査まで行うことを目標としている。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究計画が予算立案時よりも遅れているため。当初の予定では、初年度に調査員/指導員への研修や、対象者リクルートのための調査準備等を行う予定であった。しかし研究計画が遅れ次年度の実施となったため、支出も次年度となる。 2024年度は、調査員/指導員への研修、対象者リクルートのための調査、ベースライン調査/介入開始、介入開始後3か月後調査を行う予定である。実施のための人件費、および通信費、物品費等の支出を予定している。
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