研究課題/領域番号 |
23K16432
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
吉田 詩織 東北大学, 医学系研究科, 助教 (60823391)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 遠隔看護 / 質評価指標 / がん看護 |
研究実績の概要 |
近年の早期退院及び在宅医療推進は、在宅における症状マネジメントの必要性を高め、COVID-19感染拡大により非接触に支援継続できる遠隔看護推進が急務の課題となっている。進行がん患者に対する効果的な遠隔看護支援は、単に電話によるフォローアップだけではなく、日々の症状をモニタリングし、がん疾患の理解やがん治療の症状マネジメント能力を高める遠隔看護実践能力が必要であるが、体系化には至っていない。本研究の目的は、進行がん患者の症状緩和に向けた遠隔看護質評価指標を開発することである。 本研究は【Step1:初期指標項目プールの作成(システマティックレビューによる演繹的抽出及び遠隔看護実践者インタビューよる質的帰納的抽出)】、【Step2:国際標準とされるRAND/UCLA適切性評価(デルファイ変法)を用いた質評価指標の開発】を行う。 2023年度は遠隔通信技術を用いた進行がん患者の疼痛緩和に関するシステマティックレビューを実施し、論文化を目指して執筆中である。また、遠隔看護実践者インタビューを計画していたが、調査者が産休・育休を取得したため遅延し、2024年度に実施予定である。今後は、インタビューデータも取得し、初期指標項目プールを作成し、国際標準とされるRAND/UCLA適切性評価を用いて質評価指標の開発に挑む。本研究により、進行がん患者に対する質の高い遠隔看護が提供されるようになり、地域社会におけるがん看護の均てん化が期待される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究は2023年度に遠隔通信技術を用いた進行がん患者の疼痛緩和に関するシステマティックレビュー及び遠隔看護実践者インタビューを計画していたが、研究者が産休・育休を取得したためインタビュー調査が遅延したためである。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度前期にインタビュー調査を実施し、後期には初期項目プールの作成を実施していく。また、Step2質評価指標の開発に向けて、専門看護師や研究者による専門家パネルの選定を実施していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
生じた余剰金は、システマティックレビューの英文校正および、インタビュー調査におけるテープ起こし等の予算である。よって、2024年度に執行していく。
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