研究課題/領域番号 |
23K16462
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
肥田 典子 昭和大学, 薬学部, 教授 (30621742)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | ミニタブレット / 剤形変更 / 小児臨床薬理学 / アスピリン / 川崎病 |
研究実績の概要 |
小児の薬物治療では、服薬拒否による治療中断が問題となる。薬の味に起因する服薬拒否は、製剤学的工夫により回避できる可能性がある。川崎病に用いるアスピリンは独特の酸味を有するが、ミニタブレットに剤形変更することにより、口腔内で容易に崩壊せず、原薬の味のマスキングが可能になる。今回、我々が開発したアスピリンミニタブレットは、口腔内で容易に崩壊せず、原薬の味をマスキング可能な上、発達の段階に応じて投与量調整が可能である。しかし、これまでミニタブレットを患児に連続投与し、安全性・有効性についての評価は行われていない。本研究課題では、川崎病患児に対し、アスピリンミニタブレットの連続投与が可能であるかどうか、アスピリンミニタブレットは散剤と同様に冠動脈瘤の発症が予防できるかを確認することを目的としている。 令和5年度の研究の進捗は以下の通りである。 1.反復投与試験の症例集積(年間目標症例数15例以上):、昭和大学病院高難度新規医療技術・未承認新規医薬品等評価委員会での承認を得たのち、川崎病患児への反復投与の症例集積を開始した。症例集積は順調に進んでいる。症例報告を15th Annual EuPFI couference 2023でポスター発表(Case report:Sequential administration of aspirin mini-tablets to patients with Kawasaki disease in Japan)を行った。 2. アスピリン尿中薬物濃度測定:測定系の確立はまだできていない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定通りの進捗である。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度は、投薬試験を行い、薬物血中濃度の測定を行う。 1. 反復投与試験の症例集積(年間目標症例数15例以上)。令和6年度内に目標登録症例30例すべての症例登録を完了する。服薬日誌を回収し、治療継続率、有害事象の発現率について症例別に検討を行う。 2. アスピリン尿中薬物濃度測定 収集した尿検体から尿中薬物濃度を測定する。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度以降の研究計画で、反復投与試験の症例集積に加え、アスピリン尿中薬物濃度測定 収集した尿検体から尿中薬物濃度を測定する計画であり、翌年度分と合算して使用する予定である。
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