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2023 年度 実施状況報告書

不妊治療経験の自己開示に関する意思決定

研究課題

研究課題/領域番号 23K16465
研究機関湘南鎌倉医療大学

研究代表者

高畑 香織  湘南鎌倉医療大学, 看護学部, 講師 (80818443)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード不妊症 / 生殖補助医療 / 自己開示 / 意思決定
研究実績の概要

不妊治療の継続には、就労との両立やメンタルヘルスへの支援が不可欠である。しかし、支援を受けるためには、不妊治療を実施していることを周囲へ自己開示するというステップを超える必要がある。自己開示に関する葛藤を整理し、自己開示を自分にとって適切な時期・対象に行うことができれば、当事者のストレスを減らし、適切な支援を受けることや制度の利用につなげることができる。以上より、本研究は、不妊治療経験者の職場・友人・親族等に対する自己開示の実態を明らかにし、自己開示に関する意思決定支援を検討することを目的とする。
初年度は、DDI(The Distress Disclosure Index)日本語版開発、不妊治療経験者の自己開示の実態についてWeb調査を実施した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

初年度は、DDI(The Distress Disclosure Index)日本語版開発、不妊治療経験者の自己開示の実態についてWeb調査を実施した。
研究の第一段階として、自己開示に関する尺度について文献検討した結果、本研究で用いる尺度として、スティグマや苦痛を伴う個人情報の自己開示傾向を測定する尺度であることが望ましいと考えた。その結果、DDI(The Distress Disclosure Index)原文開発者であるDr. Kahnより日本語版開発の許諾を得て、DDI-Jの開発を行った。DDI(苦悩開示指標)は、Kahn & Hessling (2001)によって開発された、個人的に苦痛を感じる情報を開示または隠蔽する傾向を測定する尺度である。成人5名に認知的デブリーフィングを行い、専門家パネルと検討の結果、日本語版尺度案が完成した。
研究の第二段階として、不妊治療経験者の職場・友人・親族等に対する自己開示の実態を明らかにするために、Web調査を計画し、研究倫理委員会にて申請・承認を得た。調査は終了し、現在はデータ分析中である。

今後の研究の推進方策

1)不妊治療経験者の職場・友人・親族等に対する自己開示の実態を整理する。
調査結果の分析を進め、不妊治療経験に関する自己開示の実態を明らかにし、適切な自己開示の意思決定支援について検討する。

2)不妊治療の自己開示に関する意思決定支援エイドの開発
得られた量的データ(いつ・だれに・どのように・満足度)と質的データ(自己開示の際に予測される相手の反応)についての分析結果をもとに、意思決定エイドを開発に着手する。

次年度使用額が生じた理由

調査委託費の支払いが年度末になる見込みがあったことから、研究費の残額を調整するために物品を購入することを差し控えたため。

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公開日: 2024-12-25  

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