研究課題/領域番号 |
23K16506
|
研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
大森 美保 産業医科大学, 産業保健学部, 助教 (00792897)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
キーワード | 職場のソーシャル・キャピタル / ソーシャル・キャピタル / 健康づくり / 事業所 / 労働者 / 健康 |
研究実績の概要 |
事業所の健康づくりにおけるWSCの活用について焦点を当て、これらの関係性を阻害・促進する要因を明らかにすると共に、これらの要因がWSCに影響を及ぼし労働者の健康に結びつく関係性を明らかにすることを目的としている。 2023年度は、テーマである「健康づくりおけるWSCの活用について、これらを阻害・促進する要因、およびこれらが健康に結びつく関係性等」について、1)文献調査、2)質的調査の実施方法の検討、3)関連する研究の学会発表を行った。 1)インタビューガイドの作成に当たり、国内外のソーシャル・キャピタルに関連する研究を中心に文献調査を実施し、使用されたインタビューガイド等の洗い出しを行った。また、WSCおよびSCと健康づくりにおける影響要因に関する文献調査を行い、インタビュー項目の検討を行った。2)使用が想定される統計解析法について専門家にコンタクトを取り、分析方法について協議した。また、専門家とともにインタビューガイドについて協議し、インタビュー項目の選定を行った。3)1)の文献調査により、健康づくりにおけるWSCの活用についてWEは重要な要因となることが明らかになった。したがって、WSCを活用した健康づくりを行う上での重要なアウトカムである労働生産性に着目し、WSCと労働生産性との関係性におけるWEの影響について、既存データより明らかにし、日本産業衛生学会にて学会発表(口演)を行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
文献調査、インタビューガイドの検討などの研究の準備は着実に進めることができた。一方で、研究開始に関する事業所からの協力が難しい状況であり、事業所の選定に時間を要している状況である。
|
今後の研究の推進方策 |
引き続き研究の準備を進めていくと同時に、研究協力が得られる可能性の高い事業所を今一度選定し、倫理審査の許可を得次第、研究協力を依頼したうえでインタビューを開始し、得られたデータの分析を行う。
|
次年度使用額が生じた理由 |
インタビューガイドの作成、質的分析に関する専門家との協議等インタビュー調査の準備を進めていたが、調査を実施させていただく事業所の選定が難航した。2023年度は規模が大きな事業所絵を中心にアプローチしため、2024年度は比較的規模のい事業所にもアプローチを行うなどの対応を行い、研究に協力いただける事業所を選定し、インタビュー調査を行う予定である。 2023年度で予算を計上した施設備品(統計解析ソフト等)、消耗品費(ICレコーダー、インタビューの謝礼等)、国内旅費(インタビュー調査に伴う旅費、研究協力事業への研究説明等)、人件費(アンケート封入、テープ起こし費用等)に関しては、2024年に実施するインタビュー調査にて使用予定である。 国際学会での研究成果発表のための旅費、学会参加費等については、モロッコで開催された第34回国際産業保健学会での発表を進めていたが、開催地の天災(2023年9月に発生したモロッコでの地震)も加味して、今回は参加を見合わせた。次回の同学会等の国際学会での研究発表を予定している。
|