研究課題/領域番号 |
23K16539
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
谷口 匡史 京都大学, 医学研究科, 助教 (00827701)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 変形性膝関節症 / 骨格筋変性 / 筋内脂肪 |
研究実績の概要 |
健常高齢者および変形性膝関節症(膝OA)患者を対象として、膝関節および大腿部のMR画像の取得を開始した。早期膝OAの患者数が想定よりも少なく、データ計測状況はやや遅れている。今年度は、順次、計測が完了した対象者の骨格筋MRIを用いて、筋変性指標となる筋量や三次元筋形態、筋内脂肪量、筋線維走行などを抽出するためにAIオートセグメンテーション手法の開発を中心に行った。現在、筋量や筋内脂肪量の抽出が可能な段階に到達しており、これらの成果については、今後、関連する学会にて公表を予定している。一方、三次元筋形態や筋線維走行の抽出には至っていない。ただし、筋形態や筋線維走行の評価のための画像処理は可能な状況にあり、これらの解析プロセスの簡略化を進めている段階である。 また、筋変性のうち、膝OAで顕著にみられる筋内脂肪増加に対する運動プログラムを開発するための計画を立案した。トレーニング速度に注目し、筋内脂肪を特異的に減少させるための運動プログラムの開発に着手する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
早期膝OAの患者数が想定よりも少なく、データ計測に遅れが生じている状況にある。ただし、健常高齢者の計測は、概ね順調に進展している。研究全体の進捗として、当初計画からやや遅れている状況である。
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今後の研究の推進方策 |
次年度にも引き続き、対象者数を増加させ、当初計画までデータ取得を行う計画である。また、初年度に計測した対象者については、縦断調査を行うため、継続的に状況を把握することに努める。また、データ解析について、筋形態や筋線維走行の評価を進め、筋変性要因の多要素化を図る。 トレーニングプログラムの開発については、当初計画通り、筋変性(筋萎縮・筋内脂肪など)に有効なトレーニング要素を限定するため、文献レビューなどにより包括的に検証を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初予定していた計測に遅れが生じており、主にその必要経費に差額が生じている。順次、計測を継続しているため、次年度にその経費を充足する必要があり、研究全体にかかる経費の予定に大きな変更はない。
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