研究課題/領域番号 |
23K16608
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研究機関 | 京都橘大学 |
研究代表者 |
由利 拓真 京都橘大学, 健康科学部, 助教C (40908951)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 介護予防 / 脂肪変性 / 関節疾患 |
研究実績の概要 |
今年度は本研究の目的の1つ目である,転倒と筋内脂肪浸潤,および身体機能の関係を調べるために研究を進めた.研究協力機関においてTHAを施行予定であった末期変形性股関節患者40名を対象に,殿筋の脂肪浸潤と転倒歴,および歩行速度やバランス機能(Timed-Up and Go test)の関係を調べた.その結果,転倒なし群は,転倒あり群と比べて歩行速度,ステップ数,歩行率およびTimed-Up and Go Testで有意に良好な結果であった.そして,転倒なし群の患側大殿筋と患側中殿筋の筋密度は転倒あり群と比べて有意に高いことが明らかとなった.これらのことから,殿筋群の筋内脂肪浸潤は高齢者の歩容や歩行速度などの身体機能だけでなく,転倒にも関連することが示唆された.本成果は股関節学会にて発表し,現在論文投稿の準備中である. 以上の結果をもとに今年度は,研究協力機関において地域在住高齢者を対象に週一回3ヶ月間の介護予防プログラムを実施し,フレイルの予防に関する研究を推し進めることができた.これまでに,介護予防プログラム参加者数例の実践報告が国内および国際学会に採択されている.本内容は国際誌への投稿準備中である.これらの内容は,次年度以降に予定している前向き研究のプロトコルを運用するにあたって,有用なデータであった.次年度には,介護予防プログラム参加者の前向きデータの収集を開始し,学会発表ならびに国際誌での論文発表を行う予定である. 以上より,今年度は本研究の目的の1つ目を達成し,次年度の前向きデータ収集にむけて準備を進められた.今後も対象者の集積を行い,分析と発表を進める予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定通り,転倒と筋内脂肪浸潤,および身体機能の関係を調べるための研究を推し進めることができ,学会での発表と国際誌への投稿準備を行うことができたため.
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今後の研究の推進方策 |
次年度は介護予防プログラム参加者の前向きデータの収集を開始し,対象者の集積と分析,および発表を進める予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
当初予定していた備品(体組成計)の購入を取りやめたため,次年度に繰り越すこととなった.次年度繰越分は,活動量計を用いた介護予防プログラムの効果検証において,活動量計の購入や電池等消耗品の補充に充てる予定である.
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