研究実績の概要 |
本研究では, 麻痺側下肢の協調 的な運動能力の個別性に合わせたニューロリハビリシステムを確立する. 研究目的は, 片麻痺者の麻痺側下肢に対し, 多関節協調運動能力の評価を行い, その結果を元にセンシング型アンクルアシストエルゴメータにて下肢協調性の向上を図ることとする. 介入には小脳へのニューロモデュレーションを組み合わせる. 学術的独自性は, 申請者が開発した評価・介入システムを用い, 対象者に合わせた介入を定量的に行うことにある. 対象者の協調的運動能力の評価から介入に至るまでを開発したシステムにより機械的に行い, 人為的要因の介在を防いだリハビリシステムの確立を目指す. 本研究は先行研究が積み上げた知見をもとに, 多関節協調性の評価に基づいて, 個別性を加味した改善効果の最大化を狙うニューロリハビリを実現する. 初年度は健常人での実験から開始したが,エルゴメータの部品が使用に伴う劣化により使用が困難となり,修理とそれを機にシステムの改良を行う期間に充てることとなったため,健常人の一部のデータのみ計測が完了している状態であった. その間,臨床での計測の準備と解析の準備を行なった.24年4月に改修を終了し,5月より健常人から順次計測を再開し,臨床計測も開始する.また,トレッドミル歩行課題へも拡張し,実験を既に開始している.
|