研究課題/領域番号 |
23K16629
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研究機関 | 令和健康科学大学 |
研究代表者 |
北村 匡大 令和健康科学大学, リハビリテーション学部, 講師 (60910859)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 要支援・要介護高齢者 / 座位行動 / QOL / 介護予防 / 身体活動 |
研究実績の概要 |
要支援・要介護高齢者数において、介護予防や重症化防止は急務の課題である。また、寝たきりリスクの高い要支援・要介護高齢者において、健康関連Quality of life(QOL)を高く維持すること、ならびに座位行動など身体活動是正への取り組みは極めて重要である。座位行動は加速度計で測定された活動強度により1.5メッツ以下を座位行動と定義され、座位行動の時間が長くなれば健康リスクが高くなる可能性がある。これまで身体活動改善には目標設定、カウンセリング、称賛や励まし、教育を含めたフィードバックによる方略は一定の有効性が知られている。しかし,要支援・要介護高齢者の座位行動において、座位行動そのものを標的とし検証した研究は極め少なく、座位行動フィードバックが座位行動および健康関連QOLへ与える影響については不明であった。したがって、要支援・要介護高齢者において座位行動フィードバックが座位行動および健康関連QOLへ与える影響について調査する必要があった。 2023年度は、まず、要支援者における座位行動のフィードバックが座位行動など身体活動へ与える影響について実施された。その結果、座位行動フィードバックは歩数、座位行動、軽強度活動を改善することが示された。しかし、健康関連QOLの改善は認めず、次年度の課題となった。また、介護予防の観点から要支援・要介護高齢者の転倒と関連因子について検証された。その結果、転倒群は非転倒群と比較し下肢筋力の改善が乏しいことが明らかとなった。しかし、転倒と身体活動との関連は未検討であり、次年度の課題となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度は、当初の計画である座位行動フィードバックが座位行動と健康関連QOLへ与える影響を調査することであった。それら指標について、身体活動への影響を言及することができた。また、健康関連QOLについても検証されたが、影響について有効性は認められなかった。この結果は、介入期間が短いことなどもあり、次年度に検証する予定である。今年度の研究成果としては、座位行動フィードバックの身体活動への影響について研究成果を示すことが可能であった。以上より、概ね順調に進展しているものと思われた。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度における研究成果としては、要支援高齢者を対象に座位行動フィードバックが座位行動と健康関連QOLへ与える影響について調査された。その結果、座位行動フィードバックは歩数、座位行動、軽強度活動の改善が示された。しかし、この成果は、健康関連QOLとの関連は不明であり、また、症例数が少なく、介入期間が短かったため、次年度に症例数および介入期間を増やしたうえで、更なる解析を進めていく必要がある。 次に、要支援・要介護高齢者の転倒と身体機能能の関連について検証された。転倒との関連因子に下肢筋力の改善が明らかとなった。しかし、この成果は、転倒と身体活動との関連は未検討であった。研究の目的には介護予防方略の開発を掲げており、介護予防の重要な指標である転倒と身体活動との関連性について、次年度に検証を進めていく必要がある。 これまでの検討を踏まえると、座位行動フィードバックが健康関連QOLへ与える影響、および転倒と身体活動の関連性については、未だ言及できていない。以上より、2024年度の研究の推進方策としては、上記を踏まえ更なる検討を要する。
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次年度使用額が生じた理由 |
当該助成金が生じた状況は、2023年度の消耗品費の文房具(印刷用品、筆記用具)の購入が発生しなかったためである。次年度の使用計画について、その消耗品費の文房具を加える。ほか消耗品費は、加速度計30個、ボタン電池200個が必要である。 旅費・人件費・謝金・その他について、学会発表の為に国内および外国旅費が必要である。調査協力の謝金の為に人件費・謝金が必要である。その他は、研究実施・学会参加・論文投稿の為に論文校正費、論文掲載費、学会参加費(国内、国外)、クラウドによるデータ管理、遠隔ミーティングツールが必要である。これらは研究当初の使用計画であり、そのように実施を考えている。
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